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『”こんな夢をみた”から始まる物語は悪夢か、
それとも…』

 yume
第一夜:実相寺昭雄監督(小泉今日子・松尾スズキ)

第二夜:市川崑監督(うじきつよし・中村梅之介)

第三夜:清水崇監督(堀部圭亮・香椎由宇)

第四夜:清水厚監督(山本耕史・菅野莉央)

第五夜:豊島圭介監督(市川実日子・大倉孝二)

第六夜:松尾スズキ監督(阿部サダヲ・TOZAWA)

第七夜:天野喜孝・河原真明監督

第八夜:山下敦弘監督(藤岡弘、・山本浩司)

第九夜:西川美和監督(緒川たまき・ピエール瀧)

第十夜:山口雄大監督(松山ケンイチ・本上まなみ・石坂浩二)


 夏目漱石の短編小説「夢十夜」をそれぞれの監督が監督らしく
脚色し、俳優も豪華なメンバーがそろっています。

 ん~~贅沢 ━(≧▽≦)━☆゚・:*☆

 キョンキョンの妖しい魅力の奥さまから始まって、ナンセンス
ギャグてんこ盛りの十夜まで自分の趣味ど真ん中の夜もあれば、
よくわかんねぇ~と眠気を誘う夜までと観る人によって好き嫌い
がはっきりわかれそうな個性的な夜ばかり。

 お気に入りの夜は…

第十夜のあらすじ
 町でウワサの男前庄太郎(松山ケンイチ)。そんな彼がボロボロの
瀕死状態で帰ってくる。
 きっかけは激ウマの豚丼。それに感激した庄太郎は謎の美女(本上
まなみ
)に案内され豚丼の製造工場へ。が、それは安田大サーカスの
汗の結晶の豚丼であった。
 不細工な女を殺していた庄太郎は謎の美女に女の敵とばかりに
叩きのめされる…。


 山口監督に脚色漫☆画太郎とくれば「地獄甲子園」。この映画には
度肝を抜かれましたよ。あまりのバカさ加減がGOOD
 ボロボロの松ケンは目玉ビロ~ンと出ちゃってるし、本上まなみに
いたっては豚鼻やったり、ヒップアタックしたり、これこそ役者魂
よく引き受けたよな、まなみは。
 もうお下品なギャグばかりで拒否反応が出る人も多いかもしれない
ですが、これが一番好き

第六夜のあらすじ
 運慶さんって伝説の彫刻家が仁王像を彫るっていうんで広場には
町中の人が興味津々で集まっていた。いきなりテクノサウンドで
ブレイクダンスを始める運慶さん、観客も呆然。
 が、丸太を真っ二つにするとそこから立派な仁王像が出てきた。
それに感化された一人の男(阿部サダヲ)が家で同じようにやってみるが…。


 松尾スズキ監督で阿部サダヲ、大人計画つながりです。時代劇
なのにテクノ、観客の声援が「萌え~~」や「キタ~~」とか
ネット用語なのがツボでした。もちろん運慶ダンスも最高

 第一夜の「私はもう死にますね。あと百年待っていてくれますか」
の奥さん(小泉今日子)の話は夫婦愛を感じたし、第三夜はさすが
清水崇監督でホラー仕立てになっていました。

 漱石の小説は教科書でしか読んだ事ないので、この存在すら
知りませんでした。が、本屋で立ち読みしたら「へっ!?」と
思うほどの短い話(星新一よりも短い)で驚き(◎。◎)!

 それを各監督のアレンジでここまで話を広げられるとは、
そりゃ、スゴイや!(ノ´▽`)ノオオオオッ♪

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 lchange
監督 中田秀夫(リング) 原作 大場つぐみ、小畑健

出演 松山ケンイチ(L)  工藤夕貴(九條希美子)

    福田麻由子(二階堂真希)  高嶋政伸(的場大介)

    南原清隆(駿河秀明)  平泉成(松戸浩一)
  『L、最期の23日間』 
あらすじ
 キラ=夜神月との戦いに勝利したLだったが、その代償は大きく
信頼していたワタリの死、そして自分に残された時間はあと23日。
 残された時間の中、Lは次々に難事件を解決していく。

 その頃、タイでひとつの村がウィルスの蔓延により消滅。ただ
ひとりの生き残りの男の子(BOY)はワタリを頼りLに連絡してきた。
 BOYの世話に手を焼くLにもう一人ワタリを尋ねて真希という
少女がやってくる。

 真希の父親はウィルスの研究をしていて助手だった九條がテロリスト
に加担していた為命を落としていた。そのウィルスこそがタイの村
にまかれたエボラとインフルエンザが混ざったウィルス兵器。

 BOYと真希に抗ウィルスのヒントがあるとにらんだLの元に
的場をリーダーとしたテロリスト達がやってくる…


 映画「デスノート」では人間的な感情や人の生死よりもゲームに
勝利するかのようにキラ事件を解決に導いたL。生きる事に執着
していないようなLは無表情に自分の名前をデスノートに書き
こんだ、ゲームに勝つために。

 そのLが人間らしい感情を取り戻していく、それがつらい。
彼の命のカウントダウンは始まってしまったから…。

 ウィルスの攻防戦というよりも、Lと子供の交流によりLに
変化があらわれるというヒューマンドラマの要素もあって、
不覚にもラストでは涙してしまいました。
 レニー・クラヴィッツの歌も相乗効果でジーンとしました。

 そして、松ケンこと松山ケンイチですよ。あの素朴な青森なまり
の青年が素顔とは全く違うカメレオンぶりを発揮。Lはもう松ケン
でしか考えられません。 

 前回はインドア、今回はほとんどアウトドアなLが見られます。
追っ手から逃れる為に電車でなく、自転車移動の3人。ママチャリ
の前のシートにBOYを乗せて走らせるL、緊迫しているのに
微笑ましいです。

 っていうかLってあんなに体力あるんだと驚き。甘い物ばかりも
理由があったんですねぇ。スウィーツの串刺し、子供にはウケな
かったですね、残念。コンソメのポテチも登場してました。

 もうこれはLの映画なのでテロリストの目的が金でシロウト
ばかりなのにここまで計画が成功するってどうなの?や
飛行機内でウィルスが発症しテロリストを始め、乗客がバタバタ
倒れてるのにあんなに簡単に治っていいの?と、まぁ疑問や
突っ込み所は多々ありますが、ラストのLの後ろ姿で帳消しです。

 もっと、生きてみたくなりました…

 だって、もう時間がないんですよ。それをLだって知っている
んですよ。でも、デスノートに書いた事には後悔はしていない
はずです。生きたいという感情が最後に芽生えたLは幸せだった
のかもしれません。

 原作ファンにはL亡き後の○○が彼だったんだというサービス
もあります。ここでもウルッとしました。

 そして、映画のラストは「デスノート」のラストシーンへと
繋がっていきます。この23日間があったからこそ、Lの最期の
時に夜神総一郎への感謝の言葉があったんだと思うと号泣して
しまいました。
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 matu
監督 中島哲也(下妻物語)  原作 山田宗樹

出演 中谷美紀(川尻松子)  瑛太(川尻笙・松子の甥)

    伊勢谷友介(龍洋一・松子の教え子)  香川照之(川尻紀夫・松子の弟)

    市川実日子(久美・松子の妹)  黒沢あすか(沢村めぐみ・松子の友人)

    BONNIE PINK(綾乃・ソープ嬢)  柴咲コウ(明日香・笙の彼女)
『歌って踊って不幸な女の一生をご覧あれ』 
あらすじ
 河川敷で53歳の川尻松子(中谷美紀)の死体が発見される。甥の
笙(瑛太)は父親に頼まれ彼女の部屋の片付けをする。隣人(ゴリ)に
よると松子はアパートでも嫌われ奇人扱いされていたらしい。

 松子の転落人生は教師を辞め実家を飛び出した事から始まった。
同棲相手の作家(宮藤官九郎)のDVと自殺、彼の友人(劇団ひとり
との不倫と別れ。

 行き着いた先はソープ嬢。瞬く間に売れっ子ソープ嬢になったが
時代の波が押し寄せ、クビになる。同棲相手のヒモ男(武田真冶
を殺害、松子は刑務所に入る。

 出所した松子は刑務所で知り合っためぐみ(黒沢あすか)と再会
するが、元教え子ヤクザの龍洋一(伊勢谷友介)と同棲を始め
めぐみと疎遠になる…


 不幸のかたまりの人生を送る松子なのに、映画では悲壮感が
漂わないしイヤ~な空気ならないところがよかったです。
 ある感想で「ホテル・ニューハンプシャー」を例に出していま
したがそれに同意です。死すらサラリと受け流す「ホテル~」と
転落人生なのに楽しい「嫌われ松子の一生」は近いものがあります。

 それはポップな色彩に彩られた松子の世界や時々はさまれる
ミュージカルシーンによるものかもしれません。物語だけ読むと
相当暗い話なのにビックリするほど明るい。

 画面の後ろで流れるTVの映像で今が昭和何年ぐらいなのかが
わかるのが面白い。あと、意味もないけど瑛太が見ているサスペンス
ドラマがまんまで笑える。

 鼻血出したり青タン作ったり変顔したり中谷美紀の女優根性を
見ましたねぇ。インタビューでも相当監督にしぼられたらしいです。
その結果日本アカデミー賞受賞ですからよかったですね。

 その中谷美紀、泡まみれのソープ嬢姿が色っぽいのなんの(* ̄▽ ̄*)~゚
あと伝説のAV女優役の黒沢あすか、声がいいっすねぇ~~そうそう
AV女優っていえば冒頭で蒼井そらが出てましたねぇ (〃^_^〃)

 男性陣もヤッターマンのように歯がキラリの谷原章介がいい味
出してました。シャツはズボンにインです
 スカパラの谷中さんはソープ「白夜」の支配人で強面の風貌、
床屋の荒川良々はほのぼのしてるのに会った途端松子を押し倒して
ました~~

 松子の最後の男になる龍洋一。元々彼がお金盗んだりしなければ
松子が転落しなくても済んだんですよね。いくら暴力を振るわれても
ヤクザに追われて死にそうになっても、彼と一緒にいたい松子。

 もう、ひとりになるのはいや…

 DVな恋人を持つ女性も同じ理由で別れられないのかもしれない
ですね。アメとむち、やさしさと暴力ってとこでしょうか。

 一番愛して欲しかった父親が病弱な妹ばかりを可愛がっているのを
幼い頃から見ていた松子。最後に天国への階段で松子を待っていたのは
その妹。その瞬間が松子にとって一番幸せだったのかもしれません。

 53年間の松子のファンタジーのような人生は不幸だったのか、
そうではなかったのか、映画を観てそれぞれ感じて下さい。決して
イヤな気持ちで終わる映画でないので大丈夫ですよ(⌒▽⌒)V

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 kiro
監督 犬童一心(ジョゼと虎と魚たち)  原作 永島慎二

出演 二宮和也(村岡栄介/漫画家)  相葉雅紀(井上章一/歌手)

    大野智(下川圭/画家)  櫻井翔(向井竜三/小説家)

    松本潤(勝間田祐二/米屋)  香椎由宇(時江/食堂の娘)

『東京オリンピックの前の年、僕らは夢を語り合ってた…』
あらすじ
 時は東京オリンピックや新幹線開通を来年に控えた1963年。

 母の入院の手伝いをきっかけに栄介(二宮和也)のアパートに転がり
込んできた章一(相葉雅紀)、圭(大野智)、竜三(櫻井翔)。夢を
持つ者同士意気投合した彼らはたった1間の栄介のアパートで共同
生活をする事になる。

 が、なけなしの栄介のバイト料と圭の絵の代金で他に働く事も
せずに夢を追いかける彼らに現実は厳しかった。栄介の漫画は古臭い
と言われ、竜三はタイトルだけの原稿用紙を前に何も書けないでいた。

 章一に想いを寄せていた時江(香椎由宇)は「二人でいても寂しい」
と姿を消し、圭が公園で一目惚れした女性はまぼろしだったと恋愛にも
苦い経験をする彼ら。

 近所の米屋の祐二(松本潤)は夢を語る4人をまぶしそうに見つめ
、4人と関わりを持てた事にうれしさを感じていた。

 そんな4人の共同生活も栄介の母親が亡くなったのをきっかけに
バラバラになっていく-


嵐の映画だからってなめんなよっ( ̄‥ ̄)=3
ただのアイドル映画だって思っていると後悔するよっ!


 昭和ブームなこの頃ですが、大掛かりなセットやCGを使わなくとも
雰囲気はちゃ~んと出ています。少しセピアな映像だとかほのぼのと
した音楽だとか。

 昭和って時間は1日24時間と変わらないのになんてゆったりと
流れていたんだろう。人との関わりもやさしいし、夢を語っても
恥ずかしくはなかった…今じゃ…。

 この主人公たちと同年代の人たちはきっと自分の夢が叶わない事を
もっと早く、高校いやもしかしたら小学生の時に悟ってしまったり、
親に進路を決められてしまっている人が多いかもしれない。

 バイトもせずに食堂はツケ、生活費が無くなったら家にあるもの
や服までも質に入れる。でも、そこまでしても彼らは夢を諦めたく
ないし、生活の為に自分を切り売りしたくない。

 励ましあって支えあっている彼らも本当は知っていた、いつか
夢と決別しなければいけない事を。それが今なのか、もっと先
なのかはわからないから、もがいているし一人になると苦しんでいる。

 昭和の青春ってこんな暖かく切なく、人とのふれあいがやさしい
時代だったのかと映画を観てうらやましく感じてしまった。

 人とのつながりも希薄で時間はスピーディに流れ、せかせか
した大人たちに冷めた子供たち。今の時代に失われたものが
この映画にはあって心がじんわりと温かくなりました。

 もちろん嵐のメンバーはアイドルと言っては申し訳ないような
俳優ぶりだったと思います。嵐の映画は「ピカンチ」2作もかなり
気に入った映画だったのでこの映画を含めてハズレはなかったです。

 嵐主演映画なのにこの映画数館のみの上映だったそうです。もしかしたら
それだけ通好みの映画なのかもしれません。ノスタルジックな映像と
のんびりムードのSAKEROCKの音楽がじんわりと心に染みて
くるとても素敵な映画でした (o´~`o)

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 ike
監督・脚本 TORICO

出演 深水元基(加東ミロク)  戸田昌宏(有村ただし)

    河田義市(田中まさる)  FLIP-FLAP(双児姉妹)

    花原照子(老婆)  漆崎敬介(ウルシアリ助)
  『和風CUBE、乱歩添え』
あらすじ
 ミロクは家でゲームばかりしているニートで引きこもり。久々に
外出した時に女の子からもらったティッシュにHPのアドレスが。

 HPをのぞくとリアルゲームへの参加募集のサイトでクリア
すれば賞金も出る。ヒマをもてあましていたミロクは参加する事に。

 しかし、そのゲームとは時間内に答えを導き出さないと生きては
帰れない生死をかけたゲームだった…。


 めったに行かないレンタルの旧作の邦画コーナー。当初の目的は
最近出た乱歩のちょっとエロい映画。なのに、このDVDパッケージの
雰囲気が何とも乱歩っぽい。

 と、いう事で即決してレンタルしてきたのが本作。監督も無名なら
出演者も、でもこういう映画で当たりが出るとジャケ買いしたCDが
好みだった時のようにインスピレーションが冴えてた感じでうれしい
んですよね~~

 で、ゲームの内容から--
○参加者は事前に毒をもられていて制限時間内に正解を言わなければ
解毒剤はもらえず、毒で死ぬ。ただし、回答できるのは一回。
それが間違っていたら即死亡。

○さいころを振り出た目の部屋に移動しそこでヒントをもらう。ただし、
手持ちのおはじきの数しかさいころは振れない。いくつ部屋があるかも
わからない。

○同じ部屋にいる他の参加者と相談は出来るが、もしその人がその
場で正解してしまえば、正解を聞いた自分はゲームオーバーで死亡。

○途中で死への恐怖に耐えられなくなった時の為にその場で自殺
できる薬も各自に配布。


 主人公ミロクは途中で他の参加者に会う。弱そうな男からおはじき
を奪い取ろうとするスキンヘッドの男。自分の頭のよさをひけらかし、
協力せずの自己中な男。

 そして、あと数分の死へのカウントダウンが耐えられず自殺
してしまう女。

 そんな極限状況でミロクは生と死を感じる。普段、生きている
と実感もなくダラダラと時間を過ごしていた彼が、死んでいった
男に託されたヒントをメモしたノートを手に生きている事を実感
しながら謎を解いていく。

 各部屋でヒントを与える人たちが乱歩っぽいというか見世物小屋
にいそうな香りがプンプン。双子の女学生、大男と小男、前衛的な
踊りの白目むいてる女…など。これがとっても好みの映像でした。

 最後の和服を着たパッツン前髪の女性が監督だとは…とても
美人で女優さんのようです。

 部屋に導く人たちや幕引きの子供がみんなキツネのお面を着けて
います。参加者を部屋に連れて行く所はキツネの嫁入りのようです。

 からくり人形や和紙につつまれた自殺用の毒薬、おはじきなど
昭和初期にタイムスリップしたような小物の数々。やっぱり乱歩
っぽい。

 この摩訶不思議な世界観が好みだったので面白く観る事が
できましたが、謎解き目的だとゲームの答えはハッキリとは
わからないので不満が残る人もいるかもしれません。

 日本でも「CUBE」のようにほとんど1セットで引っ張る
映画…というか時間が短いのでドラマのようなものが出来る
んだなとうれしくなりました。

 過度な期待はせずにドラマを見る感覚で本作を見る方がいい
かもしれません。ニートの人は現実にいつか起こる出来事かも
しれませんよ。

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監督 安藤尋

原作 青木琴美

出演 松本潤 (結城頼)

   榮倉奈々 (結城郁)

   平岡祐太 (矢野立芳)

   小松彩夏 (楠友華)

『大きくなったら郁をお嫁さんにするよ…』
あらすじ
 頼(松本潤)と郁(榮倉奈々)は双子の兄妹。高校生の郁は
密かに頼に想いを寄せていたが、最近の頼は郁を無視するような
冷たい態度を取っていた。

 頼の親友立芳(平岡祐太)が郁に告白し、「好きな人がいる」
とふられた事がきっかけで頼は自分の本当の気持ちを郁に伝える。
「郁が好き」だと…。禁断の愛だとわかっていても結ばれて
しまうふたり。

 誰にも知られないよう密やかに想いを育んでいくが、罪悪感は
ぬぐえない。どこかでこの愛をストップさせなければいけない
頼は苦悩して友華(小松彩夏)とデートするが…。


感想
 先日ニュースで離れ離れになっていた双子が結婚。それが
わかり無効になったイギリスでの出来事が報道されていました。
 なんでも生まれてすぐに養子に出されてしまっていたそうです。

 が、この映画は双子とわかっていての恋愛物です。少女マンガが
原作の映画化ですが、映画では流れが淡々としているし1シーンが
長かったりするので途中眠くなってしまうかも…。

 マンガだと毎週ドラマティックな展開があるので、それを
期待するとあまりのスローペースにガッカリするかもしれません。
 それでも嵐の松本潤が頼なので若い子はそれだけでもOK
でしょうね。

 幼い頃なら簡単に「好き」と言えたのに成長するとともに
それはあってはならない感情だと気付く。それを誤魔化す為に
わざと遠ざけたりする頼に対して郁の気持ちはストレート。
 他の人に告白されても頼が好きだから断ってしまう。

 幼い頃の約束をお互いずっと胸に大事にしまっておいた二人が
タブーを犯してしまうのは新しい未来へ歩むには必要な事だった
のかもしれない、苦しいけれど…。

 郁がこんなにつらいなら双子でなく、頼とひとつになって生まれ
たかったとつぶやくと頼は「別々でよかったよ。好きと思える人が
いてくれたから」
と。

 ただ、こんなに想いを募らせている二人を怪しまない母親って
どうなんでしょう。高校生なのに二段ベッドだし、ひとつだけ
乱れたシーツを目の当たりにして追求しないとは。

 そして、頼はモテモテです。郁や友華どころか…まさかお前
までかっ、の展開にボーイズラブ好きな人も満足満足??
 まぁ妹萌えの人には残念なお知らせがなにせ「お兄ちゃん」って
言いませんから~~!!
 
ごめん、郁をお嫁さんにできなくて… 

 荒地となっていた思い出の花畑で郁をおんぶしながらそう告げる
頼。もう大人になってしまった二人がそれぞれの未来へ歩き出す
決断をした瞬間。それは苦しいけれどわかっていた結末。

 好きな相手が世の中で一番好きになってはいけない人だったら…。
それを自分に置き換えて観ると頼や郁の心の痛みがよくわかると
思います。

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松潤といったら嵐でしょ。この映画面白いです
      

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 dororo

監督 塩田明彦 (黄泉がえり)  原作 手塚治虫

出演 妻夫木聡  柴咲コウ  中井貴一  瑛太

    原田芳雄  麻生久美子  原田美枝子

ものがたり
 日本の戦国時代のようなある国の話。
 醍醐景光(中井貴一)は自分の生まれくる子の身体48ヶ所を
魔物たちに捧げる代わりに天下を自分にという契約を交わして
しまう。
 
 それから20年、捨てられたその子百鬼丸(妻夫木聡)は
自分の奪われた身体を魔物から取り戻す旅を続けていた。
 彼の持つ刀を狙うどろろ(柴咲コウ)もいつしか百鬼丸と
共に魔物退治の旅に同行。

 自分の出生を知らない百鬼丸はどろろの親の仇景光が
自分の実の父親であろうとは知る由もなかった。が、
景光の住む城下町にたどり着いた彼らに真実が突きつけ
られるのであった…。


感想
 主役の百鬼丸、赤ちゃんの時に川に流されて捨てられた
所を呪術師のような医者(原田芳雄)に助けられます。

 人間のようで人間でないような姿、それを医者は戦場で
亡くなった子供たちの遺体から謎の液体を作り出し、
身体の部位を型抜きし(クッキー作ってんのかっ)、
エレキテルの力で人間の姿を作り出す…ってまるで和製
フランケンシュタインですね。
 それによって見た目はちゃんとした人のようになり
ましたが。

 最初の百鬼丸の活躍の場、踊り子のいる酒場。ベリー
ダンス風な踊り子に魔物が…”地獄のサンタニコ”でも
出てくると思いましたよ…ありゃ、バンパイアでしたが。
(by「フロム・ダスク・テイル・ドーン」

 子捨て寺であった赤ちゃんの魔物?は「千と千尋の
神隠し」の坊ですよ、まるで。紙風船で遊んだり、
百鬼丸たちを助けたり。プニプニして気持ち良さそう~
顔はちとギョロ目だけど。

 百鬼丸とどろろが魔物を次々に退治していくシーンでは
ギターの音が鳴り響く~なんてやはりロドリゲスを思い
出してしまいましたよ。

 「俺は何に見える、人間か魔物か」

 生まれながらに人とは違う姿をしていた百鬼丸はそれに
よって魔物を倒したのにもかかわらず、村人から恐れられ
村を追い出されてしまう。それは日常にも潜む無意識の
差別のように。

 自分ののどを取り戻した百鬼丸が雨の中、「どろろ~」
と何度も叫ぶシーンは初めて自分の感情を表に出して、
生きている事を実感したような印象的なシーンでした。

 魔物は人間のエゴをむき出しにする人に甘い言葉を
囁く…天下を獲りたければ…息子を生き返らせたければ…。
 自分や身内がよければあとはどうなろうとかまわない、
そんな弱い心に魔物は寄ってくるんでしょうね。

 まぁそんな事よりもワイヤーアクションはかっこいいし、
クールな妻夫木くんにはじけまくりのコウちゃん、いつも
とイメージの違う二人は必見です。

 原作を知らない方が楽しめるかもしれません。なるべく
ハードルを下げて戦国時代風大活劇の「どろろ」をご覧
下さい。

 ただ百鬼丸とどろろの旅は続くと思います。なにせ
あと24ヶ所取り戻さなければいけませんから。

    
     

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監督 楠田泰之

原作 神尾葉子

出演 内田有紀(牧野つくし) 谷原章介(道明寺司)

    藤木直人(花沢類) 江黒真理衣 (藤堂静)

    坂上香織 (三条桜子) 藤原紀香 (山野美奈子)


『これが原点、人気ドラマの映画版』
物語 
 主人公牧野つくしは庶民なのに金持ち生徒ばかりの英徳学園に
通っている。

 ある日F4のリーダー道明寺司に目をつけられてしまったばかりに
学園の中でいじめの対象になってしまう。そこで泣き寝入りしない
つくしに惹かれる道明寺。

 しかし、つくしは危機を救ってくれたF4の花沢類が気になって
いた…。


 最近ドラマや映画で完全復活の内田有紀。30歳を過ぎ、離婚も
経験しているのにスレた感じがなく、昔とあまりかわりなく
可愛らしいです。

 ドラマでも人気だったこの作品、10年以上も前の映画版は
見てはいけないものを見てしまった…特にファッションが
とってもイタいです。そんなに時間は経っていないはずなのに。
 
 イケメン俳優谷原章介と藤木直人のモデル出身コンビの
デビュー作というだけあって演技が…力入りすぎです。
「ホレゆけスタア大作戦」でこの映画の事とても恥ずかし
そうにしゃべっていたっけ。

 それはいじわるお嬢様役の藤原紀香にも言える事です。
メイクが濃すぎ、バブルの時代だから肩パットは必須ですね。

 最強にイタい道明寺ファッション。ドラマでの松潤のパーマが
オシャレにみえてくるほどのスゴさです。
 素肌にベスト、素肌にジャケット…って今見ると恐ろしい~
許せるのは髪型ぐらい?

 しかもF4なのに、これではF2じゃんといえるほど存在感の
ない美作&西門。まぁ78分というドラマなみの時間じゃそこまで
登場人物を掘り下げられない結果ってことでしょうか。

 そんなシロウトだらけの中ピカッと光っていたのは内田有紀。
やっぱりこういう男勝りのサバサバした女の子は昔からの彼女の
専売特許ですね。ファッションもスポーティなものばかりだから
よかったのかもしれません。

 が、映画の中で一番のビックリキャラ花沢類憧れの人藤堂静。
この人のシーンはある意味必見です、唖然としますから。

 日本語をしゃべっていたら途中から英語になったり(もちろん
字幕つき)、顔は美人なのに表情が固まっていたり。
 ちゃんと日本語を話せないというスゴイ人です。

 今やドラマにはかかせない人気俳優たちの暗黒時代を笑い
飛ばせるような心に余裕のある方はどうぞ。

 ただし、レンタル料金はお返しできかねますm(__)m

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監督 森田芳光(「家族ゲーム」) 
原作 江國香織(「東京タワー」)

出演 佐々木蔵之介 (間宮明信・間宮兄でビール会社勤務)

    塚地武雅 (間宮徹信・間宮弟で小学校の校務員)

    常盤貴子 (葛原依子・小学校の先生)

    沢尻エリカ(本間直美・ビデオ店員)

    北川景子 (本間夕美・直美の妹)
『間宮兄弟のほのぼのした日常』
物語
 いい歳なのに兄弟で同居している”間宮兄弟”。どこへ行くにも
いつでも一緒の仲のいい兄弟、女っ気はふたりとも全く無いが全然
淋しくない。
 
 それでも恋はしたいと自宅でカレーパーティを開く事にする。
誘ったのは弟の小学校の先生とビデオ屋のかわいい女の子。恋の
発展は期待できないけれど、日常に女性が関わった事で少しは
”間宮兄弟”に変化は訪れるのだろうか…。


感想
 この映画は時間がとってもゆったりと、気持ちよく流れて
いきます。大した事件が起こるでもなく、一歩間違えたら
キモイ兄弟と思われそうな”間宮兄弟”の普通の日常。

 見た目からすると兄には彼女がいても不思議じゃない。なのに
興味がないというか…多分それは兄弟でいる事がとっても心地
いいから。でも、だからといって他人と関わるのが嫌いとか
じゃなく、ちゃんと日常に変化をもたらそうと女性を部屋に
呼ぶなんて計画を立てたりする所が微笑ましい。

<間宮兄弟の日常>

* TVで野球観戦はスコアブックをつけながら。試合終了後
は紙ふぶきで盛り上がり…その後はちゃんと掃除機で片付け。

* ビデオ鑑賞は電気を消してポップコーンを食べながら。
兄はビール、弟はコーヒー牛乳は必須。

* 毎日夜は恒例の反省会。弟が落ち込んでいるときは
”塩むすび”を忘れずに。

* お母さんの誕生日は三人で食事会。女性の影がなくても
「オンナにモテなくても大丈夫よ~」と母に励ましてもらい、
一安心。

 間宮兄弟のみならず、女性陣のキャラクターもなかなか
魅力的です。依子先生は地味な感じなのにゲームの最中、
間宮弟にチラリと色気を見せてゲームの主導権を握ったりする。

 ビデオ屋の直美ちゃんは野球に夢中の彼氏がいるのに間宮兄弟の
存在でとても癒されている、残念ながら恋には発展しそうもない
けれど。直美ちゃんの妹夕美ちゃんもこっそりと間宮弟の学校に
出没したり、結構お気に入りのご様子。

 多分この”間宮兄弟”役の佐々木さんと塚地さんが嫌いで
なければ、”間宮兄弟”がとっても愛すべき存在のように思える
はずです。

 ゆる~い空気感やゆる~い日常の話が苦手でなければ、
「間宮兄弟」は程よい湯加減のお風呂にゆっくりつかっている
気分になれる映画だと思います。

拍手

 

監督 富永昌敬

出演 オダギリジョー (飛島芳一・レントゲン技師)

    香椎由宇 (二宮あずき・二宮家四女の女子高生)

    高田純次 (二宮四郎・あずきの父親)

    麻生祐未 (二宮アキノ・長女で女優)
  
    光石研 (香川守弘・第二農響会長アキノの恋人)
『山椒魚が本物でも偽物でも、この恋は
止められないのである』

物語
 自称天才レントゲン技師である飛島芳一。ある日彼の元に
奇妙な依頼人がやってくる。香川と名乗り大金をポンと
差し出す彼はパリ万博にも展示された山椒魚のキンジローが
本物なのか確かめて欲しい、と。

 そのキンジローを管理しているのが二宮家の”サラマンドル・
キンジロー財団”。頼りない父親を追い出し実権は高校生あずき
を除く三姉妹が運営。が、実は資金難に陥っていた。

 キンジロー生誕150年パーティに忍び込んだ飛島は
キンジローを誘拐してきたあずきと一緒に逃げることに
なってしまう。あずきは父親からキンジロー誘拐を頼まれ
、その見返りに母親に会わせてもらうことになっていたのだ。

 飛島とあずきは逃避行するうちに愛が芽生えてくる。しかし
簡単に話は進まずに周りの思惑に振り回される二人。この
恋は成就できるのか、あずきの母親とは?


感想
 山椒魚ってこんななんですね。なんか、ヌメッとしてると
いうよりも乾燥肌気味です。色もカラフルです。ミーとか
ミューとか鳴きます、本物は鳴くの?

 オダギリジョーの変身振りがビックリです。さすが仮面
ライダー出身です、変身はお手の物(関係ないか)。前半は
真面目なレントゲン技師、レントゲン写真に命はってます
(オーバーですが)。
 それが後半のある村に行ってから髪型、ファッション、
そしてしゃべり方までもチョイ悪に。たばこもいっぺんに
4本口にします。まるでシチリアあたりのマフィアか?

 ストーリーは”キンジロー財団”と”第二農響”のキンジロー
を巡る争いから複雑に。ここに次女の夫も関わってくるし。

 この”キンジロー財団”の屋敷や姉妹のファッションが
レトロチックで時々時代背景がわからなくなります。明治?
大正?、いやいや現代だ。あずきの制服姿で再確認。

 あずきと飛島が恋に落ちるきっかけがレントゲンとは、
なんともオシャレ…でもないですね。凛としすぎて色気を
あまり感じたことのない香椎由宇のスリップ姿には飛島
同様ドキッとしました。レントゲン撮影にはブラは外すんだよ、
あずきちゃん。

 普通でない展開をみせるストーリーに、少し普通とはズレ
ている人たち、まともな部類があずきと父四郎のみ。一番
壊れたのはやっぱりオダギリジョーの飛島。途中からわかり
にくい方言でしゃべるから字幕が欲しかったかも。

 とてもクセのある映画なのでクセがあっても平気な人は
観て下さい。あとオダギリジョーの壊れっぷりを見て
みたい人もどうぞ、ご覧あれ。

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