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『あなたが私を見つけた
 そして私もあなたを見つけた』

監督:トッド・ヘインズ

あらすじ
 デパートで働くテレーズ(ルーニー・マーラ)。
クリスマスシーズンの忙しさの中一人の女性に
目を奪われる。彼女キャロル(ケイト・ブランシェット
は娘の為のプレゼントを買いに来ていた。

 忘れた手袋をきっかけにテレーズはキャロルの
家に行く事になるが離婚寸前の夫の訪問により
気まずい空気になってしまう。

 が、キャロルはテレーズに旅行の誘いをする。
彼女に惹かれ始めていたテレーズは承知し二人は
車で旅に出るのだったが…

冒頭のレストランで会うキャロルとテレーズの
シーンから出会いのシーンに戻りラストに再び
このシーンに戻ります。

お互いに友人のパーティに出る為に別れる二人
にこんな濃密で切ない物語があったなんてこの
時は思いもしませんでした。

それはデパートで二人の視線が絡みあうシーン
から始まりました。

クリスマスシーズンで大勢の客の中でふと視線
がとまるテレーズ。まっすぐ見つめる先には
毛皮のコートを着た美しい女性キャロル。そして
またキャロルもテレーズを見つめ返す。

「ハチミツとクローバー」にこんなセリフが
ありました。

人が恋におちる瞬間をはじめて見てしまった

まさに私がそうでした。あのセリフもなくただ
視線が絡み合うシーンで二人が恋におちたのは
ハッキリとわかりました。

これは名シーンの一つになるでしょう。

ただ50年代のニューヨークが舞台。今と違い
同性愛など許されない時代。

キャロルはその前にも彼女がいました。
反対にテレーズは自分は人を愛した事がないと
自覚していました。だからこの感情が何なのか
わからなかったのでしょう。

友情?憧れ?まさか…愛?

キャロルの夫は知っていました。彼女が女性を
愛する人だと。子供の単独親権を求めたのも
そんな母親の姿を見せたくなかったからでは
ないでしょうか。

ただキャロルも夫も自分の居場所はここでは
ないと感じていて離婚はするけれど子供は
自分の元へ、で揉めていました。

夫も可哀想なんですよ。やっている事は卑怯
かもしれない。探偵を雇ってホテルの隣の部屋
で盗聴させそれを親権を得る証拠としたり。
でも男ではなく女と浮気される気持ちが伝わる
なんで女なのか。

テレーズとキャロルは旅行先でやっと心を開放
して結ばれます。その美しさ。許されないし
人には言えない関係だからこそ燃え上がる。

幸せな、とても幸せな時間。やっと見つけた
私の居場所。

でもキャロルは選ばなければいけない状況に
追い込まれます。テレーズなのか娘なのか。

居場所を見つけたはずがそれは二つあって
でも一つにしなければいけない。

娘を選び「待っていてほしい」と告げるものの
テレーズも自分が選ばれなかった存在だと思い
別れる事を決意します。

娘と会いたい為に精神科を受診し(同性愛者に
対してはこのような処置が行われたらしい)
いい母親だけでいようとしたキャロル。

一旦は同性に対して愛情を持つ自分を抑えるもそれ
は本来の自分ではないしそんな自分に存在意義は
ないと悟ります。

そこで冒頭のシーンに戻ります。そしてこの先に
再び視線が絡み合うシーンがあるのですがここで
私はずっと平均点だったこの映画が一気に急上昇
するぐらい心を持っていかれました。

セリフがなくても伝わる愛情の確認。
これは素晴らしいです。鳥肌がたちました。

こんな時代だったからこそ自分のアイデンティ
ティを失わなかった勇気ある行動。この先だって
順調に行くはずもなく茨の道に違いない。

それでも私はここにいる。ここが私の本当の
居場所。

追加:パーティでテレーズに声をかけた女性も
同性愛者に見えたんだけどそうなのかな。あの
デパートのシーンを思いおこさせる視線。ただ
それは女性の一方的なものだったんだけど。

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『夜の台北の街で僕は恋を見つけたんだ…』




監督:アーヴィン・チェン
製作総指揮:ヴィム・ヴェンダース

あらすじ
 台北で両親の料理店を手伝っているカイ(ジャック・ヤオ)。
最近恋人のフェイがパリへ行ってしまい落ち込み気味。書店に
行ってはフランス語会話の本を立ち読みして、いつか彼女のいる
パリへ行くのを夢見ていた。

 毎日来るカイがちょっと気になる書店員のスージー(アンバー・クォ)。
だけど、カイは恋人一筋。ある日フェイからの久しぶりの電話に喜ぶ
カイだったが、突然別れを切り出されてしまう。

 彼女を諦めきれないカイはお金を稼いでパリへ行こうと決心。裏社会に
顔の利くパオさんの運び屋になるのだが…。


まず一言。

これは空腹時に観てはいけません!

台湾を紹介する番組でもよく出てくる屋台街。この映画も例外
でなく屋台のシーンでは美味しそうな食べ物がたくさん並びます。
画面からいい匂いが漂ってくるようです。特に主人公カイのお店の
水餃子…た、食べたい。

さて、カイの恋人は一人でパリへ行ってしまうような自立した女性。
それに対してカイはお金もないからひたすら彼女を待つしかない。
もっと言ってしまえばパリ行きを承知してしまう受け身な男性。

だけど二人の居る場所は離れても心は通じていると信じている
カイは毎日彼女に電話をしている…いつも留守番電話だけど。

書店員のスージーはいつも同じ場所で座り読みをするカイが
とっても気になって声をかける。少しの好意と少しの興味。
恋する一歩手前の心。

「パリは恋の街だけど きみがいないと
 台北の街はとても寂しい とても とても寂しい」

好きの大きさは変わらないのに彼女に別れを告げられて
しまうカイ。『パリへ行って本心を確かめなければ』
そう思い不動産屋のパオさんにお金になるヤバそうな
仕事を紹介してもらう。実はパオさん自身も恋をして
いて、だから恋をしている者の味方でもあった。

そんなパオさんは不動産屋を甥のホンに譲ろうとしていた。
が、ホンは裏社会とも通じているパオさんに認めてもらう
為に一旗あげようとカイが運ぶ物を奪う計画を立てる。

このホンとその仲間が揃って目にも鮮やかなオレンジの
スーツ姿でみんな間抜け過ぎ。宝くじ屋の窃盗もその
オレンジスーツだから誰の仕業かバレバレ。

ここに警察も関わってくる。ヤバい物は麻薬なのかと
目をつける刑事チーヨン。自称”オレに惚れない女はいない”
と豪語するモテ男。でも、後半に彼女の秘密が発覚して…。

ホンたちやチーヨンに追われるカイと巻き込まれたスージー。
夜の台北を逃げ回る。一緒に逃げている間に心が接近して
いくのは危険な場面にでくわした男女は恋に落ちるって”つり
橋理論”ってやつなのかも。

他にもカイの友達でコンビニでバイトするカオがとても
いい味を出している。ホンの仲間に捕まってしまったのに
何故か水餃子を食べながら一緒に麻雀をうつ。そしてこれが
強い!カオの恋バナを聞いたホンの仲間は親身になってアド
バイス。ここ、好き!アホ過ぎて好き!!

この物語に出てくる恋する人たち。台北の一夜はその恋を
発展させて、夜が明けるとそれぞれがある結論に辿り着く。

心底悪い人は出てこないし、みんな恋や仕事に悩みがあって、
どこか抜けていて、愛しい存在の人たちばかり。その人たちを
盛り上げるのが実際にある台北の街並み。書店もダンスした
公園ももちろん屋台街も実際に存在する。

カイはオードリー若林似でカオはロバート馬場ちゃん似、
まあ個人的意見ですが。

全体的にレモネード風味。酸っぱさは失恋の痛み。でも後味
はスッキリ爽やか。そんな映画でした。

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「若き仕立屋の恋」
監督:ウォン・カーウァイ
出演:コン・リー チャン・チェン

「ベンローズの悩み」
監督:スティーヴン・ソダーバーグ
出演:ロバート・ダウニー・Jr アラン・アーキン

「危険な道筋」
監督:ミケランジェロ・アントニオーニ
出演:クリストファー・ブッフホルツ レジーナ・ネムニ


三者三様のテーマ”エロス”の描き方。
もどかしいほどの欲望、夢の中の美しい女、裸体。
どれが自分の好みなのかを観た人と話してみたく
なりました。

一番よかったのは後回しにして「ベンローズの悩み」から。

監督のソダーバーグといえばデビュー作が「セックスと
嘘とビデオテープ」。その路線を想像していたら”インセ
プション”だった…のような作品。

夢は青い部屋に青い服の女と青ずくし、精神科医との
カウンセリングシーンはモノクロ、そしてスヌーズ6回目の
カラーの世界。

私はモノクロパートのユーモラスさが好きでした。

カウチに横になり目を閉じて夢の世界を語らせる医師。
見えていないのをいい事に双眼鏡で外を覗き出したり
紙飛行機を飛ばしたり。それでも主人公の話にはちゃんと
相槌を打つ。

知らぬは患者ばかり。

”エロス”の表現は冒頭の青の女のシーンでしょうね。
うーーん、そこまで色っぽくは撮れてなかったような。
ただ、モノクロの社長…いやロバート・ダウニー・Jrは
かっこいいですよ!!

「危険な道筋」は倦怠期の夫婦と若い(?)娘の話
だけど、お国柄の違いなのかツッコミたくなるシーン
や正直よくわからなかったです。

夫とレストランに行く妻の服がシースルーなので
胸が丸見え。これはイタリアのご夫人は普通なのか?
日本だったら公然ワイセツで捕まるよ。

浜辺、全裸で踊る二人の女。もちろんヘアつき。
おっぱい祭りです。

多分私がこの監督初見だったのとイタリア映画無知
がこんな見方になってしまったのかもしれません。

さて、本命「若き仕立屋の恋」。原題は「The Hand」。
もうこの原題が物語っているように手で始まり手で
終わる二人の男女
なのです。

上客であるコン・リーに呼ばれ自宅を訪ねる新人
仕立屋チャン・チェン。待たされた部屋の奥では
男女の営みの真っ最中。その声がイヤでも耳に
入ります。

そして部屋に通された彼の下半身は反応。「女
を知らないのね。いい仕立屋になるには女を
知る事よ」
と下着を脱がせ手を使って彼に性の
第一歩を指南する。

「あなたの体は指が覚えています」と身体のライン
をなぞる成長した仕立屋の手。

彼は彼女に恋愛感情を抱いている。彼女は自分の
仕事柄若い彼に興味を持たないようにしている。
…とこれは私のあくまで想像。

もどかしいほどの欲望の波に仕立て直しする彼女
の服に手を入れまるで彼女を抱いているかのように
自分を慰める彼の切ないほどの官能。

彼女にくちづけしたくてもある理由から拒まれ、それ
でも迫る二人のやりとり。ここも彼は覚悟の上彼女
に触れたいけれど、彼女は彼を苦しませたくないから
拒む。このやりとりはとてもエロティック。

裸が出てHなシーンがあってそれがエロティック
なのではなくて、裸がなくても手の動きや表情やスト
イックに接しなければいけないのに心では求めてし
まう葛藤。
それこそがエロティックなんだと思わせて
くれる作品。

これがダントツでテーマであるエロスを表現していた
と思うし、短編ながらも長編を見たかのような満足度
の高さ。

さすがカーウァイ!!

最初に出てきたチャン・チェンのピチピチしたお尻は
尻フェチにはたまらなかったし、作業する時のタンク
トップ姿もいいけれど訪問する時に着るスーツの第一
ボタンを外してネクタイを緩めた姿はもう「ご馳走様
です!」と言いたいほどのセクシーさでした。

チャン・チェン主演の「ブレス」の感想→ここ

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『友達じゃないって思ってるのは君も一緒だよね
(その考えがズレてる)』

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監督:マーク・ウェブ

あらすじ
 グリーティングカード会社で働くトム(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)は
新しく入社したサマー(ゾーイ・デシャネル)に一目惚れ。音楽の話がきっかけ
で会話する仲になり、いつか彼女と付き合う事を夢見るトム。

 彼氏はいないけど、特定の恋人はいらないサマーから「友達になりましょう」
と言われ承知するトム。徐々に友達から進展すればいい、そんな考え。

 まるで恋人同士のような付き合いからトムはサマーも実はトムと友達以上に
なりたいのだと思い始める。それはお互いの気持ちの方向が違っているのだと
気付かないトムの独りよがりの恋だった…


<恋愛初期>

一目惚れ…見た目が好み。特に彼女のいない身としては社内に魅力的な
女性が入社すればチェックせずにはいられない。

さらに興味が沸く…エレベーターでの初会話。共通の趣味があるという
事はこれからの関係を深められるチャンス。会話のキャッチボールが
出来る存在はきっと相手の印象に残るであろう。

今は彼氏がいない…これは大きなチャンス。同じ職場で顔を合わせて
趣味もあう自分は彼氏候補として申し分ないはず。実は彼女の方も
表情からまんざらでもない様子。

結果…「友達になりましょう」

友達から恋人に発展する例なんていくつもある。きっかけさえつかんで
そばにいればいずれは彼女も…

<恋愛中期>

デートのようなもの…映画にショッピングに二人きりで出かける。時には
IKEAで夫婦ごっこして楽しんで、彼女から手をつないでくる。

Hのようなもの…友達なのに”して”いいのか?なんて深い事は考えず
とりあえず軽いノリで。ビデオで観たシャワーでのHも試してみる。

結果…もう彼女の表情も行動もクセも全て大好き。好き好き度がさらに
増して、これは言葉にはしてないけどもう恋人同士なんじゃない?いや、
そうに違いない。確信!

<恋愛後期>

すれ違い…会えばケンカの毎日。原因もよくわからないケンカ。

結果…彼女表情も行動もクセも憎々しく思えてくる。自分をその気に
させておきながら別れを切り出されても理由がわからない。

<サマーの言い分>

元々”友達”だから楽しい関係でいられたのに、トムは違う方向に
行きたがっていた。コピー室での私からのキスだって、したくなった
からしただけで恋愛とは違う。Hだってそう、”友達”だから面倒な
あれこれなくお互いに楽しめればいいと思ったの。

トムといれば楽しかったのは事実。でもね、彼は私が不満に感じている
事を知ろうとはしなかった。見えなかったというのが正しいわね。それに
私は最初から”友達になりましょう”とは言ったけど、いつ”恋人に
なりましょう”なんて言った?一言も言ってないでしょ。トムが勝手に
盛り上がってしまっただけよ。

段々トムが”恋人”でいたい空気を出してきて、ズレを感じ始めたから
ケンカも絶えなくなった。もう楽しい関係が続けられないなら、このまま
でいる意味もないでしょ。だから、別れたの。

結局、運命ってお互いに感じれば恋人から結婚って進展していくんだろう
けれど、トムとは運命は感じなかったって事ね。

<恋愛における温度差>

ふと見せるサマーの表情。片やサマーといる時もサマーの話をする時も
うれしそうな表情のトム。ここからも、二人の間にある”恋愛”の温度差
を感じられる。それを気付いてしまうとうれしそうなトムがいたたまれなく
なる。

<恋愛の始まりと終わり>

サマーと会って何日目の表示。例えばエレベーターのドアが開く瞬間の顔。
初期はウキウキ気分でニコニコ。後期はどんより落ち込み模様。それが
初期のシーンと後期のシーンを交互に見せる事でトムのウキウキ加減が
痛々しくも思えてくる。

「(500)日のサマー」は、恋愛における温度差。
友達と恋人と友達以上恋人未満の境界線。
お互いの会話や行動の受け止め方の相違。
惚れた弱みと惚れられた強み。
距離が近づく嬉しさと距離が離れるつらさ。
一つの恋愛の始まりと終わりを詰め込んである
映画です。


トムの恋愛相談役になる中学生の女の子がクロエ・グレース・モレッツ
トムがまるで小さな男の子でそれをたしなめるような口ぶりや納得の恋愛に
対する答え。シーンは多くないもののとても印象的な女の子。

そして、ラストのオチ。サマーが去って一人になったトムが会社も辞めて
本当に希望する建築関係の道に進もうとする。その彼の前に現れるのが…。
最高のオチです。

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私の今まで観てきた映画の中でベスト10を決めるのならこれは
その中に絶対に入っているだろう好きな映画。

「危険な関係」

この「危険な関係」は何度も映画化されています。元はラクロの小説。
18世紀の貴族社会が舞台となっています。

<基本の登場人物像>

☆奔放な恋愛遍歴を持つ上流階級の夫人

☆本気の恋をした事がないプレーボーイ

☆貞淑な未亡人。

☆修道院にいた若い娘(処女)

<恋愛ゲームに至る発端>

夫人の愛人だった男が若い娘と結婚すると噂が流れる。プライドを傷つけられた
夫人は元愛人に恥をかかせてやろうと周知の仲のプレーボーイと恋愛ゲーム
を始める。

<恋愛ゲームの内容>

プレーボーイに若い娘を誘惑させ処女を奪わせる。それが結婚後発覚
したならば元愛人は世間のいい笑いものになる。もう一つ。最近気に
なる未亡人だがどうしても落とせないプレーボーイ。それを協力
してくれるのなら夫人のゲームに参加するとの条件。報酬は夫人自身。

この基本に基づいて描かれる映画は忠実な物だったり、大胆に設定を
変更した物だったり、韓国の王朝が舞台になったりもします。どれも
展開はわかっていながらやめられない。それは基本の物語が魅力的
だからなんでしょう。

「危険な関係」1988年版
危険な関係

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☆夫人(グレン・クローズ)
☆プレーボーイ(ジョン・マルコヴィッチ)
☆未亡人(ミシェル・ファイファー)
☆若い娘(ユマ・サーマン)


若くてピチピチしているユマとキアヌの姿が見られます。ユマは堂々と
胸ポロリの大サービスです。エロおやじとイチャイチャ。キアヌも
オバサマとイチャイチャ。

あっちもこっちもイチャイチャです。その中でプレーボーイに惹かれている
のに自分の貞操を守ろうとする未亡人の凛とした姿は美しい。が、それも
恋焦がれ過ぎて彼に裏切られて病気になってしまうとは可哀想過ぎる結末。

「恋の掟」
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☆夫人(アネット・ベニング)
☆プレーボーイ(コリン・ファース)
☆未亡人(メグ・ティリー)
☆若い娘(フェアルザ・バルク)


舞台もストーリーも上の「危険な関係」と近いです。軽めの恋愛ゲーム。

「クルーエル・インテンションズ」


現代のアメリカが舞台。主人公たちは高校生になっています。

☆夫人…ここでは義理の姉(サラ・ミシェル・ゲラー)
☆プレーボーイ…義理の弟(ライアン・フィリップ)
☆未亡人…校長の真面目な娘(リーズ・ウィザースプーン)
☆若い娘…同級生の処女(セルマ・ブレア)


この映画はサスペンス要素もあり、続編2作も作られています。でもイマイチ。
設定を現代にしたのでこんなストーリーになりました…

両親の結婚で義理の姉弟になったキャスリン(サラ・ミシェル・ゲラー
とセバスチャン(ライアン・フィリップ)。刺激の足りない毎日にキャスリン
はセバスチャンにゲームを提案する。報酬は自分。キャスリンからセシル(
セルマ・ブレア)に乗り換えた元彼への復讐でセバスチャンに彼女を誘惑
させるというもの。が、セバスチャンは校長の娘アネット(リーズ・ウィザー
スプーン
)に興味を持っていた…

「スキャンダル」(韓国)
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☆夫人(イ・ミスク)
☆プレーボーイ(ペ・ヨンジュン)
☆未亡人(チョン・ヒヨン)


R18なだけあって、「危険な関係」の中では一番エロティックです。
きっとヨン様目的だったご婦人方は貧血でも起こされたんじゃないで
しょうか。それぐらい、エロいぞヨン様。

私はヨン様物これしか観てないのでこのヨン様ならばいいんじゃないか!
と思っていたら相変わらずTV画面のヨン様は微笑みを浮かべていて、
やはりダメでした…。

「危険な関係」(1959年)はまあ主役のジェラール・フィリップが
素敵すぎて一番かっこいいんじゃないかな。ジャンヌ・モローの悪女も
ピッタリです。
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調べていたら2003年にも製作されたんですね。これキャストが豪華
じゃないですか!!レンタルで探してみなければ。
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『16歳の雨の日の出会い。年上の男性。
華やかな日々。私は甘くて痛い恋をした…』

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監督:ロネ・シェルフィグ

あらすじ
 1961年、イギリス。

 オックスフォード大を目指す秀才のジェニー(キャリー・マリガン)。
学校帰りずぶ濡れになっている所を車で通りかかったデイヴィッド
ピーター・サースガード)に声をかけられ自宅まで送ってもらう。

 同級生の男の子とは比べ物にならない紳士な態度。やわらかい物腰。
ジェニーはかなり歳の離れた彼に恋をしてしまった。

 デイヴィッドと訪れる音楽会、パーティ、オークション。どれも
今までのジェニーには夢の場所。自分が一気に大人になったような
うれしさ。そして、憧れのパリ旅行。

 しかし、それが噂になりジェニーは学校を退学させられてしまう。
覚悟を決めたジェニーだったがデイヴィッドの本当の姿を知って
しまう…



2009年度のアカデミー賞で作品賞、主演女優賞、脚色賞に
ノミネートされた作品。高校生の恋愛物、青春物である事には
違いないけれど、この観終わったあとにジワジワ心に染みてくる
感情は何なんだろう。

オープニングからセンスのよい映像。パリに憧れるジェニーは
フレンチポップスをレコードで聴く。同級生とカフェでタバコ
をふかす。パリのお土産は香水。女の子の興味あるもの好きな
物は今でも変わらない。可愛い物。綺麗な物。そして少し
不良な物。

一番素敵なジェニーとデイヴィッドの出会いのシーン。

ずぶ濡れになって家路へ急ぐジェニーに車から声をかけるデイヴィッド。
知らない大人から「乗りなよ」と声をかけられれば普通警戒する。彼は
「君のチェロが心配だからそれだけ乗せれば?」と。

上手い。大人だ。それに特別イケメンでもない所が安心できる。
音楽の話も合う彼にジェニーが恋をしないなんて考えられない。


制服と学生らしい洋服からメイクをされヘアもアップにして大人っぽい
ワンピースへと着替えたジェニー。まるでヘップバーンの映画のヒロイン
のよう。パッツン前髪もヘップバーンみたい。

元々オックスフォードを目指したのは両親の影響。普通の家だった
特に父親は勉強して頭のいい大学を出れば未来は開けると信じて
いる。昔ながらの教育パパ。

ジェニーは後々ある選択をして、それを両親も認める。娘の幸せは
何も学問によってなされるわけではない、と。まさか、あんな
事実が発覚しようとは…。

ジェニーとデイヴィッドは関係をどんどん深めていく。17歳の
誕生日に彼女の望み通り結ばれる。

『こんなものなのかな…』ベランダでタバコを吸うジェニー。後悔
とかではなく、もっとドラマチックだと想像していたのだろうか。

ジェニーと年上男性のうわさは学校に広まる。忠告をする担任の女教師
に生意気な口を聞き、警告をする校長には頭のよさでやりこめる。
心配する人たちの言葉をただの雑音と思うジェニー。

大人の恋愛をして、大人に飛び級してしまったかのようなジェニー。
でも、いくら大人の姿をしても精神年齢は子供のまま。だから、
より一層恋は盲目。

田舎でのデイヴィッドたちの行動。売りに出されている家に忍び
こんで古地図を拝借。黒人嫌いの住人がいるアパートにわざと
黒人家族を住まわせる。車のトランクには盗んだらしきワイン。

冷静に考えればまだまだデヴィッドの怪しい点はある。そこまで
疑問に思わなかったのか、目をつぶっていたのか。愛情という
名の信頼が彼女の目を曇らせていたのか。

第三者、例えば友人が彼女の行動を見ていたならばこう忠告できた
かもしれない。

「なんでいつも会うのは友達のアパートなの?デイヴィッドの家は
行った事ないの?」

事実が判明する。両親は責任を感じる。ジェニーは自分の未来が
閉ざされてしまったかの絶望を感じる。

でも、彼女は進む。自分の未来を閉ざしてしまわないように。
恥をしのんである人に助けを求める。大人の恋愛の甘さも苦さも
わかって彼女は本当の大人に成長できたのだと思う。

彼女が訪問する先で思った事。この恋愛で”老けてしまった”と。
まるで「愛人ラマン」でのセリフのよう。あの映画では”わたしは
18で年老いてしまった”。


背伸びして無理に相手の歳に近づこうとして、その時は甘くて
華やかだけれど、それが終わった時に残る苦さやつらさを感じる
恋は彼女たちに少しの老いを感じさせてしまうのかもしれない。

後悔はしても、それが未来に繋げれば、その恋愛は決して無駄
ではなかった。そう思える日が来れば幸せなんだろう。


☆デイヴィッドのピーター・サースガードといえば「エスター」が
印象に残っています。グサグサやられちゃいますけどね。
「エスター」の感想→ここ


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『愛したこと、愛されたこと、最後に思い出すのは
どちらだろう』

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監督:イ・ジェハン(私の頭の中の消しゴム)

あらすじ
 航空会社勤務の豊(西島秀俊)は日本に婚約者光子(石田ゆり子
を残しタイのバンコクへ赴任する。

 婚約祝いと称し同僚と飲みに行った場で沓子(中山美穂)と
いう女性を紹介される。その場にいた同僚たちをも魅了する
沓子の美しさ。

 ある日それは突然始まった。豊のアパートに沓子が訪ねて
きたのだ。言葉を交わす間もなく男女の関係になってしまう
二人。光子に悪いと思いながらも沓子との日々が始まる。

 婚約者のいる豊はいつか沓子と別れなければいけない。
沓子は今までも自由な恋愛を楽しんでいた。だから二人の
関係は本気の恋愛ではないのだ。本気になってはいけないのだ。

 お互いの気持ちを抑えてタイの街で別れる豊と沓子。

 そして、25年の月日が流れ一見幸せそうな家庭を築い
ていた豊。その長い間にも心のモヤモヤは消して消える事は
なかった…。



原作は中山美穂の夫である辻仁成。彼の中で沓子は中山
美穂以外にありえなかったらしい。その為、12年ぶり
のスクリーン復帰。

でもね。私、恋愛物はダメではないはずなのに、誰にも
感情移入ができなかったのです。何故だ!!


それは韓流ドラマにハマった事のないのも原因。監督は
あの泣かせる韓国映画「私の頭の中の消しゴム」を撮った
イ・ジェハン。知人の男性も泣いたそう。…私は、この涙
もろい私は正直泣けなかった。(この元ネタのドラマ
「Pure Soul」は大泣きしたよ。毎週見てたよ)

多分メロドラマ的な演出が苦手なんだと思う。例えばこの
映画でいえば空港で主人公の周りをグルグル回るカメラ。
「おいっ、何周してんや!!」とツッコミたくなった。

ロマンティックな思考のないオンナですいません。

そんなわけで、上手くオンナらしい感想が書けそうもないので
簡単に箇条書きにしてみました。

☆ミポリンはメディア露出しなくて久しいのに変わらない
美しさである。

☆沓子(ミポリン)はたくさん洋服を持っていて、あぁこの
監督はミポリンを着せ替え人形にして楽しんでいるんだと
勝手に解釈。

☆キレイな人は何を着てもキレイなんだよ!!

☆西島さんの息子は西島くん(AAA)

☆タイの街は黄色。それは幻想の色。過去と言う幻想の色。

☆冒頭から綺麗なエロ。部位を隠すのは下手したらコメディ
映画になってしまう所でした。やばかった。

☆R15でなくてもよいんじゃない。

ミポリンの着せ替え人形のような衣装チェンジの数々。
美人はこれだからいいよな。ゴスっぽいメイクにも
挑戦。ズラも何パターンもお持ちです。

そして、タイの街の映像の美しさ。黄色がかかった街並み。
酒場は赤。会社は青。と場所によって色のトーンが違い
ます。

この豊がタイで沓子と過ごす日々の美しさはソフトフォー
カスがかかったような映像。あまりに美しすぎる。

個人的に思うには、過去の恋愛は思い出として美しい
状態で残っていると表現したかったのではないか
、と。

それは25年後の映像との対比。フォーカスが外れ
ハッキリした映像。冷たい印象にも思える。

美しい思い出の人は25年の流れの中でシワも増え手には
シミさえできている。文字を読むのに老眼鏡も使用する。
(顔だけでなく手のシワやシミもある。細かい)

愛してはいけない人をお互いに愛し、それを心の奥に
しまって、時を過ごしてきた二人。再会したのはお互いに
最後に愛した人になるべき必然だったのだろうか。

しかし、女の勘は怖いです。男性がこれを観たらそう
思うでしょう。貞淑な女ほど女の敵になり、残酷に相手に
「あなたは愛してると言われた事があるのかしら」と
問いかけられる。

韓流ドラマにハマっていて、官能的な映像も大丈夫な
人にはドストライクの映画だと思いますよ。


ミポリンはポロリしてませんが、西島さんのお尻は
拝めます。

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『長年連れ添った夫婦。しかし、妻は夫を忘れていく…』
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監督:サラ・ポーリー

あらすじ
 結婚して約40年の夫婦グラント(ゴードン・ピンセント)と
フィオーナ(ジュリー・クリスティ)。若い頃はいろいろあったが
今は穏やかに静かな場所で二人暮らしをしている。

 しかしフィオーナの物忘れがひどくなり、アルツハイマーと
診断。まだ現実が判断できるうちにとフィオーナは介護施設へ
入所したいとグラントに告げる。

 苦渋の決断。入所したフィオーナと30日会えない期間を
我慢して、やっと施設へ会いに行ったグラントが見た彼女の
姿は…



ゆくゆくは誰にでも訪れる老い。それがどんな形で現れるのか
誰もわからない。このグラントとフィオーナの夫婦もそうだった。

そんな初老の夫婦の愛と苦悩を監督したのがサラ・ポーリー。
女優としてキャリアを重ね「死ぬまでにしたい10のこと」や
「ドーン・オブ・ザ・デッド」などに主演しています。弱冠
27歳にてこの映画を初監督とは渋い。

さて、この夫婦の出会いは大学。教授だったグラントと学生だった
フィオーナの歳の差がある恋愛。そしてそのまま結婚。

だからグラントは思っただろう。『先に老いがくるのは自分』だと。

しかし、皮肉な事にフィオーナの方にアルツハイマーの症状が
出てしまう。若くて美しい自慢の妻が少しずつ壊れていく。

グラントは自分がまだ男盛りの時に散々浮気をして妻であるフィ
オーナを悲しませた罰だと自分を責める。そう、これは誰の
責任でもなく運命。それは承知している。

施設に入所したフィオーナと久しぶりに再会したグラントは
愕然とする。30日の間に彼女は自分を忘れ、さらにつらい
事に同じ入所者の男性に恋をしてしまったのだ。

それでも毎日フィオーナの元へ通い、今は夫と認識されなくても
いつか思い出してくれるだろうとわずかな望みにかける。

しかし、一向に夫の存在もわからない。記憶も戻らない。フィオ
ーナはますます入所者のオーブリーと心を通わせていく。それを
ただ見つめるしかないできない夫。

ここまで長年培ってきた二人の歴史が崩れていく。それを目の
当たりにするのは何もかも覚えている夫。相手を忘れてしまう
よりも忘れてしまった相手を見続けなければいけない悲しさ。

愛しているからこそ、見捨てられない。愛しているからこそ、
もしも、いつか、思い出してくれるはずと期待してしまう。

夫の立場なのにまるで片想いしているかのようなグラント。

自分と彼女の幸せのカタチよりも彼女の幸せのカタチを見つけた
グラントがある決断をする。

何度も考え抜いた末。自分は愛し続ける。しかし、彼女はもう…。

そして迎えるラストシーン。幸せな終わりなのかもしれない。
ただ私は単純によかったとは思えない複雑な気持ちになった
のである。

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『僕の眠りは君の気持ちと反対の行動を引き起こしてしまう…』
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監督:キム・ギドク(悪い男うつせみブレス絶対の愛

あらすじ
 別れた恋人を今でも思い続ける男ジン(オダギリジョー)。
ある夜あまりにリアルな交通事故の夢を見て、現場に行って
みると実際に事故がおきていた。

 しかし当事者はラン(イ・ナヨン)という女性で自分は
事故をおこした記憶が無いと言う。

 ジンが夢を見ているとランは夢遊病者のようにジンの夢の
通りに行動してしまうのだ。それはランにとって二度と会い
たくない元恋人に会い、時には体の関係を結んでしまうもの
でもあった…


新作を楽しみにしている監督のひとりキム・ギドク監督。
一筋縄ではいかない恋愛映画、今回は主役にオダギリジョー。

これは賛否あるだろう日本語と韓国語の入り乱れ。どちらも
ちゃんと言葉を理解しているなんておかしい!と言っちゃあ
おしまい。受け入れなさい。この映画を観たいのなら。

オダジョー扮するジンは元カノに未練タラタラ。忘れようと
もがけばもがくほど想いは増幅していく。

逆にランは元カレの顔を見るのもイヤ。もう記憶から消して
しまいたいほどの嫌悪感を持っている。

その恋人と別れたという共通点しかない二人が夢を通して
つながってしまう悲劇。これがランも元カレに未練を持って
いたのなら苦しくもなかったはず。

ジンは夢で元カノに会いにいく。しかし彼女には恋人がいて
裏切られた思いのジンは彼女を殴ってしまう。

ジンは夢で元カノの部屋へ行き、彼を受け入れてくれた彼女と
ベッドで熱い夜をすごしてしまう。


これはジンの未練が見させた夢。

これを現実で行動してしまうのがラン。嫌悪感、憎しみ、怒り。
元カレに対してそんな感情だらけのランがまるで元カレに未練が
あるかのように夜な夜な会いに行ってしまう。夜を過ごしてしまう。


二人がその事実を受け入れ、ランの悲しさをこれ以上積もらせ
ないようにジンは眠りにつかないようにする。

ウトウトしそうになったら肉体に痛みを与える。まぶたをテープ
で固定し目を閉じないようにする。

その姿はもはやホラー。テープの顔はTVから出てドアップに
なった貞子風。

ジンもランも夢の一件で関わるようになり恋愛感情がうっすら
芽生えてくる。だから余計に夢や現実で相手を傷つけたくない。
それが狂気ともいえる行動へと発展してしまう。

当初精神科医が「二人が愛し合えば問題は解決」と言っていた
通り愛し始めても、愛の喜びよりも苦しさばかり募っていく。
そしてある事件が起こりランは投獄されてしまう。

「彼女の行動は僕の夢のせい」そんな事が警察に通用するわけも
なく、ただただジンは自分を責め、ランは精神を病んでしまう。

それもまた夢…だったのか?

夢に翻弄された男女の狂気とも取れる愛の姿を描いたキム・
ギドク監督作。今回も個性的に誰も考え付かないような話
を満喫させてもらえました。

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『塀の向こうにいるあなたに四季を
見せてあげたい…』

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監督:キム・ギドク

あらすじ
 音楽家の夫とかわいい娘に囲まれて裕福に暮らす主婦ヨン
ミア)。しかし、夫の浮気を確信したヨンはある新聞を
目にし、突然思い立ったように刑務所に向かう。

 昔の恋人と偽ってヨンが面会したのは、何度も自殺未遂を
繰り返す死刑囚チャン・ジン(チャン・チェン)。不審がる
彼にヨンは自分が死に直面した話をする。

 それからヨンは塀の向こうで季節すら感じられないだろう
チャンに面会室で毎回四季を見せる事にする。部屋の壁一面
に貼られた春の花々や夏の海の写真、そして音楽。

 たびたび外出するヨンの後をつけた夫が見たものは…


 主演の死刑囚には「レッドクリフ」にも出演していたチャン・
チェン
。ギラギラした眼差しはエビゾウor渡辺謙(昔の)を
髣髴とさせます。

 相手役のミアはホント普通の主婦。特別美人でもなければ
かわいいって感じでもない。生活臭漂ってます。

 毎回ギドク監督の映画で思うのはセリフの少なさ。気持ちを
表現するのは目と表情。それだけでも心の動きがよくわかり
ます。

 さて、今回の「ブレス」は簡単に言うならば死刑囚と主婦の
心の交流
を描いています。…っても、キレイ事では済まされない
独特のギドクワールド。

 愛は、一歩間違うと人を狂わせて
しまうのです

 
 余計な説明がないので私の勝手な解釈が間違っているかも
しれませんがそこは大目に見て下さい。

 主婦ヨンは夫の浮気を知り自分の存在価値を見失ってしまう。
なぜここにいるのか?なぜ生きているのか?生きているならば
誰の為に生きているのか?

 死刑囚チャンは死を約束されているのにその前に自分で死のう
とする。罪の意識からか、自分の人生は自分で決着をつけたい
からか。

 偶然知ったチャンの存在にヨンは彼の為に何かしてあげたい
と感じる。死にたい彼の気持ちは死にそうになって”生きたい”
と感じたヨンにしか理解できないし、彼に生きる希望を与えて
あげられる気がしたから。

 死刑囚に生きる希望を与えるのは残酷な気もします。せっかく
自殺して死を受け入れようとしているのに、生に執着すれば
死にたくないし、死の恐怖も受け入れなければいけないです
からね。

 普段は殺風景な面会室がヨンの演出で春の花畑にかわる。
歌い踊るヨンに初めて見せるチャンの暖かな微笑み。そして
二人の距離は一気に縮まっていく。

 その二人を監視カメラの向こうで見ている監視官。唇が
触れ合う手前にブザーを鳴らし二人を引き離す。そして、
自分の思い通りに二人のひとときをブザーで操作する。
(この役がギドク自身。嫌な演出家みたいです。ギドクは
シャマランに憧れているのか?)


 狂おしいほどのキスに二人の激しい息遣い。お互いを求め
合うシーンはSEXシーン以上に(そういうシーンはある
けど)官能的です。

 ヨンもチャンも相手を想う気持ちで性と生を見出した
のではないでしょうか。

 二人は永遠に結ばれない運命。明日チャンは死刑になる。
そんな状況での面会でヨンの取った行動は狂っているようで
いて愛しすぎたゆえの事。
(この時のヨンの顔…ホラー並みの怖さです)

 なのに次のシーンでのヨンの幸福そうな家族団らん風景。
正しい選択かもしれないけど、変わり身の早さがやっぱり
怖い。

 中で私が一番感情移入できたのはチャンと同じ房にいる
チャンを愛しているだろう若い囚人。寄り添うようにチャン
のそばで寝るシーンや面会に行くチャンを目で追う所なんて
心がキュンとしました。まぁ、男性同士ですけどね。

 その若い囚人が最後にチャンに取った行動が一番理解でき
ました。ずっと想っていた相手が望んでいた事を自分の手で
してあげたわけですからね。

 それが理解できたのも私の恋愛映画ベスト1が「ベティ
ブルー」
だからかもしれません。

 まぁ、スッキリ感は相変わらずないギドク印の映画でしたが
私は好きです。次の作品の主演はオダギリジョー、これも期待
しています。

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