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『私のあかちゃんは天使なの?それとも…』

監督:フランソワ・オゾン

あらすじ
 シングルマザーのカティは7歳の娘リザと二人暮らし。ある日勤務先
の工場で出稼ぎ労働者のパコと知り合い恋仲になる。

 娘リザにもパコを紹介しカティの妊娠が発覚。パコと三人で暮らし
始める。が、リザは母親が構ってくれなくなった事で不満がいっぱい。

 無事リッキーという名の男の子を出産。しかし、パコが一人で世話
をしていた日にリッキーの背中にアザを見つけた事からカティはパコ
が虐待したのではと問い詰めてしまう…


”翼の生えた赤ちゃん”って可愛らしく微笑ましい光景を想像
するでしょう。私もあらすじ読んでそう思いました。ところが
どっこいそこには”過程”が存在したのです。

仲良し親子でまだ7歳なのにしっかり者の娘リザ。母カティのバイク
で一緒に登校する二人の生活は母親の愛情を独占できるからとても
楽しいものだった。

そこに決してかっこいいとは言えないオヤジな彼氏出現。隣の部屋
では夜毎ドタンバタンと二人のイチャつきを聞かされるという教育
上よろしくない環境と母親の愛情を取っていったパコに不満タラタラ。

その上自分の弟が出来てしまい、母親の愛情はさらに分散していく。

生活費の為夜遅くまで働くパコに「育児を押し付けている」と文句
を言うカティ。二人の蜜月は終わり今度は毎晩ケンカを聞かされる
リザ。

決定的なリッキーのアザ。真っ先に虐待を疑われたパコが家を
出てしまったのは当然の結果。

ここから物語は意外な展開になっていく。

背中のアザは二つになり、血が滲んでくる。膨らみだした肩甲骨
あたりのそれは突起物のようになり、大きく成長していく。骨が
背中から突き出しているかのようなグロさ。


そして、それは動き出し『もしかしたら翼?』の形状になり
パタパタとリッキーは空を飛び始める。

カティが肉屋で鶏肉の羽の部分を広げ『このぐらいの重量なら翼の
長さはこれくらいね』とメジャーで測る。まだ羽毛がない翼の姿は
まさにその鶏肉。

だから、本当に翼になるまでの段階がグロいです。

医者に見せると肩甲骨が発達したものだと言われます。
天使のようなものとは違います。


隠していたリッキーの姿が評判になってTVでも紹介されてしまい
パコが戻ってくる。でも、違和感あったのは「君と息子と…リザ」
ってセリフ。”リザ”の名前に一拍あったような違和感。それに
TVで評判になったからのお金目的じゃないの?との疑惑。

TVや記者たちが押し寄せてリッキーのお披露目。足に縄をつけて
飛んでいってしまわないようにカティが持っていた…はずなのに
「あれ、縄持ってないやないか!」とツッコまれるまでボーッと
していて自分が縄を離してしまったのに気付かなかったカティ。

それは母親失格やないかっ!
TV前にして浮かれれとったんかいっ!


パタパタとどこかへ飛んでいってしまったリッキーを探す三人。
でも見つからない。「鳥と間違えて猟師に撃たれないだろうか」
と心配は尽きない。

でも、飛んでいったリッキーがカティとリザの親子に家族を
運んできたんだと思えるラストがいい。だから、リッキーは
二人にとっては天使だったんでしょうね。

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『過去を捨て、新しい自分で生きる。
それは赦されるのだろうか』

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監督:ジョン・クローリー

あらすじ
 14年の刑期を終え出所した元”少年A”。彼は新たにジャック(アンド
リュー・ガーフィールド
)という新しい名前、住まい、職場をケースワーカー
のテリー(ピーター・ミュラン)のサポートで手にした。

 仕事は配送。コンビを組むクリスとも上手くいき、職場で気になる女性
ミシェルと出会った。

 しかし、ジャックの普通の幸せは時として苦悩に変わる。時折甦る少年A
の頃の記憶。いじめられっこの彼はある同級生と親友になった。自分も彼も
家庭には決して恵まれていない、だからこそわかりあえる親友になれた。

 が、二人はある殺人を犯してしまう。それも10歳で。そして親友フィリ
ップはすでに自殺してこの世にはいなかった…


加害者は一生幸せな生活を送っては
いけないのか。


そんな重いテーマを持つこの作品。確かに被害者側からすれば自分の身内は
人生を謳歌できないまま、他人によって殺されてしまったのに、その命を
奪った相手はいくら刑務所で反省や後悔をしたとは言え、出所すれば普通の
生活が待っている。

理不尽。

明らかに殺人者。しかも、少年時代に起こしてしまった事件。まだ未熟な
思考とはいえ、映像では描かれなかったけれど、とても残忍な殺人。

悪魔だ。そう事件を知った人々が口を揃えて言うのもわかる。動機さえ
あやふやなもの。

その少年Aが罪を償う期間を終え世間の中に戻ってくる。過去を捨てる
ように新しい名前も手に入れる。

街の風景を興味津々で眺める元少年Aジャックには何もかもが新鮮に映る。
その顔は爽やかな少年のように生き生きとしている。

普通の生活の幸せをかみ締めながらも、時折『これでいいのか』と彼は
苦悩する。自分の不利な過去は隠し通すというある意味大人な選択の中で
彼は葛藤する。

職場の友達や初めて出来た恋人。その信頼できる人たちに自分はウソを
ついている。自分を信頼してくれている人たちの為に真実を告げたい。
どこか彼は真実を告げても彼、彼女たちは離れていかないであろうと
思うほどに信頼しきっている。

が、世間では少年Aが出所したとのニュースがあり、間違われた青年が
放火されるという事件が発生。街の人々はいくら14年時間が経って
いようと少年Aたちが起こした犯罪は赦していなかった。

ジャックの事がばれてしまうのが、自分が少年時代に人に死をもたらした
ものと反対の事。配送中事故車両の中から少女を助けたのだ。人の生を
もたらしたジャック。皮肉にもこれが発覚のきっかけ。

過去の亡霊はジャックから未来を歩く事を赦さない。
普通の幸せを彼には送らせない。
街の人々は法の番人と化して彼がこの世にいる事が赦せない


ジャックの家庭環境もフィリップの兄からの性的虐待も、この事件には
深く関わっているはずなのに、家族たちは彼らを守ろうとはしなかった。
家族に傷つけられるのは罪ではなくて、他人を傷つけて初めて罪になる
のだろうか。


少年時代の心の傷は深く根深く、歪んだ感情を生み、ひとたび暴力が
始まれば止まらなくなる。それは彼らが家族からされた仕打ちゆえの事。

だからと言って、被害者にも落ち度はあるとはいえ決して人の命を誰かが
奪うのは許される事ではない。

ただ、どこまでも殺人者は赦されない。普通の生活は送ってはいけない。
それも違うような気がする。難しい問題。


フィリップが死んだ事で二人の罪を一身に受けなければならないジャック。
罪はいくら名前を変えても、過去の記憶として残っている。

事実が発覚した後友人や恋人に残した留守電のメッセージが痛々しい。

ケースワーカーのテリーのジャックに対する父親のような深い愛情。が、
その反面実際同居している息子はニートで父親の愛情を渇望しているのに
気がつかないという皮肉。

主役のジャックを演じていたのが、新作スパーダーマンで主役に抜擢
されたアンドリュー・ガーフィールド。「ソーシャル・ネットワーク」
に「Dr.パルナサスの鏡」にも出演。

ジャックの幸せと苦悩との繊細な揺れ動きを表現していた彼。イケメン
なだけでなくメッセージ力もあるガーフィールドくんの今後にも期待。

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『アタシらオンナは毎月苦しんどるんやっ!!』
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監督:タナダユキ「俺たちに明日はないッス」「さくらん」(脚本)

あらすじ
 女優志望のゆかり(タナダユキ)は屋上から飛び降り自殺する男と
目が合ってから、生理中には同じ様に自殺者と目が合いその場で
失神するという不思議体質になってしまう。

 ゆかりには恋人がいたがこれが超DV男。生理中のイライラもあって
反撃、自分もボロボロになるが別れる事ができ、その時知り合った弁護士
の彼氏もゲットする。

 それでも生理、自殺、失神はおさまらない。



タナダユキ監督の視点は厳しさとやさしさがある。ダメな男に振り回される
本作も、人と関わる事を避け転々とする「百万円と苦虫女」の主人公も、
助け船のようなキャラがいるようで世の中そんなに甘くないですよ、と
現実を突きつけつつも、やさしく見守ってくれているような。

「モル」のゆかりには女友達がいて、グチにつきあってくれる。いい関係。
だけど、毎度毎度ダメ男に引っかかるゆかりにアドバイスをしてもその場
では納得しつつも、まだダメ男に引っかかってしまう。

女友達というのは辛口のアドバイザー。自分の事は見えなくても人の事は
よく見える。友達の彼を見れば本心や目的を友達はちゃんと見抜いてくれる。

ゆかりが屋上の自殺者と目が合うシーンから始まり、過去に遡る。
あの赤いコートは流れる血のイメージなのだろうか。

ふと見上げ屋上を見た彼女に飛び込んでくる今にも飛び降りそうな男。
遠くのビルでありながら、何故か目と目が合ってしまう。そして失神。

だから、本当の所はわからない。彼がどうなったかも。でも、彼女は
生理と自殺と失神を結びつけて自分の不幸を呪う。

「なんでアタシばっかり、こんな目に合うんや!」

呪いつつもゆかりは重い身体を引きずって生きている。力強い生命力。
自分の夢である女優へと向かって歩み続ける。

そんなに人生賛歌の映画でなく、登場人物が関西弁なのでケンカは激しいし
女同士の会話は面白い。特にゆかりの母親はサイコーな関西のおかん。

ラストで呪縛から逃れる為に疾走するゆかり。

女は覚悟を決めると強いんや!!
人生サバイバルやで!!

とゆかりが映像の中から叫んでいるような映画。

「アタシら女は毎月血だらけになっとんや!!」

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『アラサー妻が男子高校生と関係を持った時
夫婦の絆が試される…』

kekon
監督:アラン・ブラウン

あらすじ
 高校教師のデビッド(サイモン・ベイカー)と妻エレイン(フランシス・
オコナー
)は子供のいないアラサー夫婦。仕事も家庭も順調という名の
倦怠感を漂わせている。

 ある日アイスクリーム屋でバイトしている高校生チェット(グレゴリー・
スミス
)に出会い意気投合。街へ繰り出したり夕食に招待したり、両親の
愛情に恵まれなかった彼と友達のような息子のような感覚で親しくなる。

 が、密かにエレインに恋心を抱いていたチェットと夫にはない若さに
まぶしさを感じ始めていたエレインは関係を持ってしまう。それを後悔し
デビッドに正直に告白するエレイン。

 そこから3人の関係の崩壊が始まっていく…



う~~ん、誰にも感情移入ができんかったです

一見幸せそうな夫婦。子供もなくそれぞれの自由を尊重して、仕事も順調。
何の不満もない生活。何の束縛もない生活。

第三者から見れば理想のカップルであり理想の結婚生活。が、当人にとって
みれば結婚後数年たって二人だけで過ごす時間は平和であると同時に変化を
求めてしまうのかもしれない。

いや、私はわからないですよ。私は二人でいいと感じてますから。
それを選択したのは自分だし。多分相手もそれでいいと思っている
はず。…いや、”はず”って言うのは私だけなのかもしれないけど。


そこへ若い賢そうでスポーツマン(マッチョではないです。むしろ
スリム)のチェットが現れる。歳だって一回り離れているのにとても
話が合う。

3人で行動をともにすると楽しい。…と思っていたのは夫婦のエゴ。
普通目の前でイチャイチャされてそれを微笑んで見ていられる?
もう少し自重しろよ、と言いたくなる。

友だちのような弟のような息子のような存在のチェット。夫婦は
彼の存在をそう感じていた。

でもね、思春期男子は年上の女に惚れる時期があるのだよ。
若い女性にない、色気や落ち着き。ましてやチェットは幼い
頃に母親に捨てられている。そこに母性も加われば年上女最強!

ここがわからなかったのは、関係を持った翌日にエレインがデビッド
にそれを告白してしまう事。エレインにしてみれば”これは間違い”
と自分に言い聞かせたかったのかもしれない。でも、もう少し
方法があったんじゃない?

まあ、そこから夫婦関係が壊れたり、チェットとの関係はどうなるのか
って物語は進んでいくんだけど、結局こうなるのか、って終わり方。

だから邦題の「結婚の条件」ってあまり上手いタイトルではない。

この映画で一番いい思いをしたのは夫婦の友人のレズビアンカップル。
子供が欲しい彼女たちが夫婦にある願いをしてそれが叶う。

後はチェットだろうな。若いから今度は若い同士の付き合いをすれば
いい。別に束縛される契約もないわけだし。それに最後にいい出会いも
する。

エレインは「AI」のお母さん。他には「悪いことしましョ!」の
ヒロイン。チェットは調べてビックリ「スモール・ソルジャーズ」の
男の子だったんだね。他にデビッドに憧れる女子高生がブライス・
ダラス・ハワード!!「ヴィレッジ」出演時期ぐらい。

とりあえずデビッドの白いブリーフはないでしょあと太ってなさ
そうなのにやや三段腹とか。チェットに触発されて筋トレやってた
けどね。まあ、えらいなと思ったのはトイレで小さい方した後に
便器をペーパーでふいてた事。この演出は細かいな。

あとね、「私いくつにみえるかしら」ってエレインのセリフ。合コン
でいるウザイ女の典型だな。それにそう聞かれたらやや下に言うよ。
「30ぐらい?」とのチェットに「27」。老けてんなぁ、私は
そう思ったよ。

結婚の条件と言っても、すでに結婚しているカップルの崩壊と
それぞれの再生を描いている映画でした。ケビン・ベーコンの
同タイトル映画とは関係ありません。


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『ドイツにいるはずの父親に会いにいく幼い姉弟。
過酷な旅路の先にあるものは…』


kiri
監督:テオ・アンゲロプロス

あらすじ
 姉ヴーラは幼い弟アレクサンドロスを連れ電車に飛び乗った。

 母親と姉弟の家族。父親はドイツにいると聞かされていた。その
父親に一目会いたいが為の家出。しかし、警察に捕まり伯父の元に
連れて行かれる。

 そこでヴーラが知る父の存在の真実。

 しかし、旅は止めなかった。二人きりで遠いドイツの地へ行くのだ。
途中で会った旅役者の青年とのつかの間の交流。別れた後のヴーラの
身にふりかかる不幸。

 それでも姉弟はドイツへ向かい歩き出すのだった。父親と会うという
信念だけが二人を勇気づけていた。



とにかく重い映画です。「母を訪ねて三千里」
よりも過酷です。ヴーラが女の子だから余計に
痛々しいです。


会った事もない父親。行った事もない土地。その未知への不安をも
消してしまう姉弟の”父親に会いたい”という覚悟。

お金もない二人はそれを稼ぐ方法も知らない。しかし厳しい現実と
人々によってその方法を身につけていく。

アテネからドイツまでがどれだけの距離で電車や車、時には徒歩で
どれだけかかるのか私にはわからない。それに電車ならドイツ付近
までは正確に行けるだろうけど旅費がない。車や徒歩でそれが本当に
ドイツに向かっているのか子供ならばなおさらわかるはずない。

でも、二人は信じていた。自分たちがドイツに向かっているのだと。

途中で出会う旅役者の青年。3人で過ごす数日間はとても楽しくて
とても安心できる日々だった。でも、二人は旅立ってしまう。

その後ヒッチハイクでトラックに乗せてもらうが途中のドライブインで
運転手が娼婦を買えなかった事で姉がその朝身代わりにさせられて
しまう。

自分の手についた血を呆然と眺める痛々しい場面。

その時には涙も流さなかった姉が旅役者の青年に再会し、嗚咽して
彼の胸で泣くシーンはさらに痛々しい。彼は彼女の初恋の相手。
心を許したから流れる涙も押さえつけていた感情も全て出てしまった。

再び別れの時が来る。本当は離れたくない3人。

ドイツへ行く電車に乗る為に姉は女を使う。じっと兵士を見つめて
目を反らさない姉の姿はもう子供ではなかった。お金を稼ぐ方法を
見つけた覚悟。

川を渡り二人が見た霧で先が見えない風景。そして…。

あの川が象徴するのはもしかしたら本当に二人が行き着いた先?
国境を越えるシーンでのあの音で本当は二人は…。だから、川は
あの川を意味していて…。


ネタバレになるからこれ以上は書けませんが、ラストシーンは
そんな想像もしてしまうほど意味深で、はっきりした結末は
迎えていないように思えました。

確かに重い映画です。昔観た時以上に重く感じました。
だからこそ、姉弟と青年の交流はそのまま続いて欲しいと
切に願ってしまいました。

もうドイツに行かなくてもいいんじゃないの。ここまで来たん
だから立派だよ。それにドイツにはもう意味はないんだもの。


この映画は精神的に落ち着いている時に観て下さい。不安定な
時期だと途中でリタイアしてしまうかもしれません。ラストシーン
は静寂としたとても美しいものでした。

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『あの日、私が選択してしまった事は
正しかったのだろうか…』

 
B002753MEMダイアナの選択 [DVD]
NIKKATSU CORPORATION(NK)(D) 2009-07-24

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監督:ヴァディム・パールマン

あらすじ
 高校生のダイアナは規則にしばられるつまらない
学校生活に嫌気がさしていた。学校では不良少女の
レッテルを貼られ、母親が学校に呼び出されるのも
しばしば。

 また、いつもと変わらない学校生活が始まる。
しかし、違っていた。

 授業前に親友のモーリーンとトイレへ寄った時に
惨劇は始まっていた。ドアの外から銃声や悲鳴が
聞こえる。何が起こっているかわからない二人。

 そこへ銃を持った同級生が入ってくる。銃を二人に
つきつけ、命の選択を迫る…

 その事件から15年後。夫と娘に囲まれた幸せな
家庭を持ったダイアナ(ユマ・サーマン)あの学校で
追悼式が行われると知り、忌まわしい記憶が甦る…


オープニングのマクロ撮影したような花々のショット。
この色合いが蜷川実花さんの写真の色合いにも似たくっきり
とした鮮やかなもの。

本編でも青空や庭の風景などやはり色合いが蜷川さんっぽい。
私がとても好きな色合い。

「二人のうち、どちらかを殺す」

そう選択を迫られたらどうするか。二人、それは親よりも
大切な存在である親友。

ダイアナの選択は最後までわからない。あの後どうなって
しまったのかも。


安全であるはずの学校。アメリカで何度も繰り返される
学校での銃乱射事件。誰が憎いとかでなく、人生に
絶望したりいじめが原因で皆殺しという無差別殺人を
してしまう普通の学生。

これほどの悲劇があろうともアメリカの銃規制は進まない。
企業が絡んでいるとか、身の安全の為に必要な物だとか。
日本では考えられない。

ただ、その日本も昨今学校で事件は起こっている。ナイフに
よる殺人や傷害。これは誰かに向けての場合が多く、やはり
それは殺傷能力の違い。

ナイフは何とか防御できるが、銃では違う。目の前で銃を
構えられたら防御なんて無意味。逃げるしかない。

「クラスメートを皆殺しにする」そうつぶやいていた
犯人。きっと、何も知らずに授業の準備をしていた学生
たちはアッという間に命を落としてしまっただろう。

そんな惨劇を目の当たりにし、悲しい選択をしてしまった
ダイアナの15年後は一見平和で憧れの結婚生活を送って
いる。

その中でも忘れられないあの悲劇。そして今年もまた
その日がやってくる。

高校時代の出来事が甦る。恋人とクスリもやった。不法侵入
したプールで親友と泳いだ。ケンカもした。でも、大切な
存在だと再認識した。そして、中絶も経験した。

楽しい事、つらい事、たくさん味わった青春時代。親友と
未来を語りあった。もし、結婚したら子供の名前は…とか。

未来はあの日閉ざされてしまった。

「二人のうちどちらかを殺す」

もし、私がその状況になったらどうするだろう。心の弱い
私は命乞いするに違いない。が、親友よりももっと大切な
存在だったら、「私を殺して」と告げるかもしれない。

この映画はサスペンス棚にありました。「衝撃のラスト」
の文字も表記されていました。

しかし、これは人間ドラマだと思うのです。確かに銃乱射や
ラストはサスペンス映画らしい。でもそれ以外は青春ドラマ
や家庭や人生について考える映画でした。

追加情報:モーリーン役のエヴァ・アムリはスーザン・サラン
ドンの娘さんだそうです。似てる?

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『言葉は通じなくても、心は通じる。森の中で見つけた
心地いい場所』

B00209YZKK明るい瞳 [DVD]
アップリンク 2009-06-05

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監督:ジェローム・ボネル

あらすじ
 うまく自分の感情表現が出来ないファニー。病院に通院しながら兄夫婦の
家で暮らしている。時々起こす癇癪に兄は困りながらもやさしく接して
くれていた。

 ある日ファニーは兄嫁が浮気している現場を目撃。それを兄に伝えられ
ないイライラと「どうせ証拠がない」と開き直る兄嫁。とうとう取っ組み合い
のケンカをしてしまう。

 車で家出したファニーはドイツにある父の墓を目指す。途中で知り合った
ドイツ人のオスカー。言葉は通じなくても身振りでやりとりしていくうちに
ファニーとオスカーはお互いを意識し始める。



監督曰く「この映画は前半と後半の二部構成にしたかった」との言葉通り
テーマであるコミュニケーションのあり方が全く逆になっている。

前半は家族でちゃんと言葉でやりとりできているはずなのに上手くコミュニ
ケーションが取れずに心がすれ違う。

後半はフランス人ファニーとドイツ人オスカーの二人の話。相手の言葉
が通じない為身振りで伝えようとする。ちゃんと相手をわかろうとする
気持ちがコミュニケーションには大事だと教えてくれる。

ファニーのようにエキセントリックでどこでキレてしまうのか家族
さえもわからない人は自分でも迷惑をかけているのはわかっていても
どうにもできない。

その世話をする兄でもやはり最初は戸惑ったと妻に告白。両親が亡くなって
ファニーが頼れるのは自分だけ。見捨てる事が出来るはずもない。

そんな難しい小姑と同居している兄嫁も大変だろう。ファニーに気を
使いながら家事をこなす。自分の夫は少し几帳面すぎる面がある。
だからと言って浮気していいとは言えない。

普通にバイトして、普通に兄夫婦と暮らしていても、たまに心地悪さを
感じる。何でも言える兄だけどやはり一番大事なのは妹でなく妻なのだ。

車で家出したファニーは父の墓を目指す。一度も行った事のない父の墓。
村の名前だけを頼りに車を走らせる。が、お金も底をついてきた。

森に住むきこりのオスカー。全く話が通じないけれど父の墓まで案内
してくれた。そして父の墓に”ボンジュール”とあいさつしてくれた。

しばらくオスカーの家でやっかいになるファニー。言葉は通じなくても
何とかなるもんだ。だって、心は少しずつ近づいていくのがわかるから。

森の中を歩いて、立ち止まってキス。また歩いて、立ち止まってキス。
それを繰り返す二人は初恋の相手と両想いになれたカップルのように
子供っぽく、純粋。

そのまま森の中で関係を結ぶ。オスカーの背中とファニーの指先しか
映らない場面。でもファニーの指先が言葉よりも雄弁に語っている。

ラスト。走り続けるかに見えた車。しかし、ブレーキランプがつく。

フランス映画特有の『後は観た人が考えて』の終わり方。でも余韻が残る
終わり方。映画全体を包み込むシューマンのピアノ曲がやさしく穏やかな
空気を感じさせてくれる。

誰でも相手とコミュニケーションが上手くとれない時がある。誰でも
ファニーと同じ。

ファニーは家族と住んでいる時は閉塞感、家出をして開放感、オスカーと
心を通わせていく事でやっと安堵感を手に入れたような気がします。

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『国籍の為に麻薬中毒者と結婚した女。
それは恋人との未来の為だったが…』
 
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監督:ジャン=ピエール・ダルデンヌ

あらすじ
 アルバニア出身のロルナは恋人ソコルとベルギーで店を
出す夢の為に麻薬中毒者であるクローディと偽装結婚し
ベルギーの国籍を取得する。

 闇のブローカーであるファビオは時期がくればクローディ
を殺し、未亡人となったロルナをロシア人と再婚させようと
計画していた。

 その計画を知ったロルナはクローディに愛情はないものの
殺される前に離婚しようと彼からDVの被害にあったと離婚
の申し出をする。

 殺害計画はそれで中止になったと思っていたロルナに
ある知らせが届く…


国籍取得の為に偽装結婚をするカップルを描いた映画といえば
「グリーンカード」を思い出しますが、あれはコメディタッチの
軽いもので「ロルナの祈り」はもっとシビアでシリアスな物。

ロルナ(エレン・ペイジ似)は恋人の為に闇のブローカーを
通じてクローディと結婚をする。ベルギー国籍が欲しい為だけに。

クローディは麻薬常習者。結婚は多分お金の為だった。
けれどロルナと暮らすにつれ、彼女に依存するように
なる。

『薬をやめる為に何か目標が欲しい』

そう告げたクローディは苦しみながらも売人を追い返し
ロルナとの生活の為に薬を絶つ。

彼の目標は”ロルナ”。彼女の顔を見たい。彼女とちゃんと
暮らしたい。それは偽装結婚だったとしても。

闇のブローカー、ファビオもまたロルナに依存している。
クローディと結婚させ、代わりにロシア人との再婚話を
進める。他の女でもいいはずなのに一度同じ目的を持った
相手ロルナでなければ信用できない。

ロルナの恋人ソコルはベルギー国籍取得の為に偽装結婚を
了承する。それは二人の店をベルギーで開く為。しかし
彼もまたロルナに依存。金と国籍の為にロルナは自分に
とって必要な存在。

男たちはみんなロルナに依存している。

しかし、ロルナはある悲劇の後決意する。それは彼女の
妄想で現実ではなかったとしても彼女の生き続ける為
生き残る為の糧となる。

女は強い。自分ひとりではないと、わかった時から
生存本能が二倍になるのかもしれない。


ラストはヨーロッパ映画らしく、『後はそちらで想像して
みて下さい』な終わり方。アメリカ映画ばかり観ていると
中途半端で「えっ!これで終わり?」となるかもしれない。

でも、信じたいのはロルナはこれからも生き続けるって
事。金の為の愛情をちらつかせた男たちを捨てて、強く
どんな事をしても行き続けていくのだろう。

一つ不安なのは本当は一人だってわかった時にロルナは
それを受け止めて一人で立って歩いていけるだろうか。

女は強い。だから、きっと生きていく。

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監督:デヴィッド・フランケル
あらすじ
 ジャーナリスト志望のアンディ(アン・ハサウェイ)は無謀にも一流
ファッション誌 「RUNWAY」のアシスタントの面接を受けてしまう。
 ファッションセンスゼロの彼女は何を気に入られたのか、悪魔と呼ば
れる編集長ミランダ(メリル・ストリープ)に採用される。
 が、その日からアンディはプライベートもなく、ミランダの無理な
要求にも対処しなければいけない地獄のような日々が始まる…

 主人公アンドレアことアンディは大学でもジャーナリストの勉強に
励んでいてファッションには無頓着。それを一流ファッション誌に
就職しようだなんて無謀もいいとこ。
(「RUNWAY」は「VOGUE」のような雑誌)

 だって、ドルガバも知らないしメイクルームでシュウウエムラの
ビューラーも何に使うのかわからないほどのファッションだけでなく
メイクにも関心0。

 ファッション雑誌はどうせ夢へのステップにすぎないなんて考えて
いるけど『郷に入れば郷に従え』でもないけれど自分の信念だけじゃなく
少しは柔軟な姿勢を見せて、ファッションに関心を持ってもいいんじゃない?
と思ったのはわたしだけじゃないはず。

 最初の方はイライラするオンナだと思ったわ、アンディ。頭
よければ何でも出来ると勘違いオンナも甚だしい。

 「RUNWAY」はファッション業界に憧れる女性たちが入り
たくてもまず入れない所だということをアンディはわかっていない
から、同僚エミリーからも厳しくされてしまう。
(所詮ただの雑誌と見下しているから当たり前じゃん!!)

 それでもアンディがナイジェル(ファッションディレクター)に
泣きついて自分に似合う服を探してもらう所から、一気にオシャレ度
UPして大変身。
(全部サンプルなんだろうな。SATCでもそんなシーンあったし)
 こういう着せ替え人形的な見せ方って女性としてはウキウキして
しまうのです。バックにはマドンナの「VOGUE」が流れるという
演出もイイです。

 元々アンディ役のアン・ハサウェイはハッキリとした顔立ちの美人
なので本当は何でも似合うのよね。美人って徳だわ~~
(サイズ6なんてあだ名つけれられてもちゃんとサイズ4になったしね)

 厳しい上司ミランダは無理な注文もするけれど(例えば「ハリー
ポッター」の新作の原稿を手に入れろとか)わたしにはそんな悪魔的
には見えなかった。

 アンディの甘い考えに対して、当たり前の事を言っているように
思える。それはわたしが若くないからミランダの肩を持つのかもね。

 ミランダは女性責任者という立場からきつい言葉やメイクとブランドの
服で鎧を着ているみたい。女だからといってなめられないように。

 その鎧を脱いだミランダの素顔は自信のない顔で仕事用とのギャップが
ありすぎるほど。

   このアンディとミランダの間にいるアシスタントの先輩エミリーが
とってもよかった。演じているのはエミリー・ブラント。

 最初はファッションセンスのないダサイ子としか見ていなかったけれど
どんどんセンスを磨いていくアンディを認めるようになる、言葉はやっぱり
キツイけど。

 それにエミリーはずっとミランダの無理な要求もちゃんと応えていた
から第一アシスタントの地位は守っていたのをお忘れなく!!彼女こそ
すごいキャリアウーマンですよ。
(大事な所で健康管理できていない所が人間味あるし)

 アンディのファッションもとっても楽しめるけれど、ミランダの白髪に
よく似合うファッションも奥さまの参考になるかもしれません。

 どちらも高級ブランドだから手軽に購入とはいかないけれど、目の保養
にはなるし、ファッション雑誌好きな人には特に楽しめる映画です。

 まぁ男性は面白くないかも、だって出てくる男性ナイジェル以外は
あんまり魅力的でないので(特に彼氏だなっ!!)
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『シングルマザーは職場のセクハラに勝利できるのか』   
B000F1IP38スタンドアップ 特別版 [DVD]
ワーナー・ホーム・ビデオ 2006-06-02

by G-Tools

監督:ニキ・カーロ

あらすじ
 シングルマザーのジョージー(シャーリーズ・セロン)は子供を
連れて故郷に戻ってくる。自立する為、割のいい仕事に就くことに
するが、それは炭鉱で働くことだった。

 子供の為に、家を買う為に、肉体的にもきつい仕事を続ける彼女
だったが、なによりもつらいのは男性社会の中で女性という事だけで
いやがらせや中傷を職場で受けること。

 しかし、ついに限界がきたジョージーはセクハラで会社を訴える
ことを決意する。


これは世界初のセクハラ裁判を描いた社会派の映画。

それだけに女性にとっては不愉快でつらい現実を目の当たりにしな
ければならない。途中で観るのをやめたくなるほどのセクハラの横行。

たしかに男性の仕事場に女性が入ってくることで、仕事に就けない
男性が増えるという言い分もわからないでもない。それだったら、
会社や政府に向ければいい。しかし、不満は全て身近な弱い立場の
同僚である女性たちに向けられる。

女子更衣室のプレートに卑猥な言葉が書かれていたり、作業する
機械の横に「○○したいなら何ドル」とか。

女性ならこの不便さはわかるはず。つなぎを着ているからトイレの
時間を確保して欲しいという要望。会社側は男女の区別しないという
理由で却下。その為に病気で辞めてしまった女性従業員も何人か。

主人公のジョージーが働くにあたって医者に身体の隅々まで
調べられ、それを男性従業員に「医者が君はいい身体をしてる
って言ってたぜ」と舐めるような目つきで見られたり。

そんな数々の嫌がらせを会社の役員に訴えても「それなら
いつ辞めてもらってもかまわない」と相手にしてもらえず。

会社を訴訟するにあたっても、彼女の味方は誰もいない。
他の女性従業員は嫌がらせや解雇されるのが怖くて、賛同
できない。

それでも裁判で彼女の過去を暴露されても耐える姿を見て、
傍聴席にいた女性従業員や両親、何人かの男性が立ち上がり、
彼女に賛同するシーンはホロリとさせられました。

このシーンがタイトルのスタンドアップにつながるわけ
ですね。

彼女たちが起こした集団訴訟のおかげで以降の会社における
女性の立場を守る規律ができたそうです。

これは女性のみならず男性も自分の行いがセクハラに当たるのか、
もし当たりそうならば反省するいい機会になるかもしれません。
今の時代、逆セクハラもあるので女性も身に覚えがあれば気を
つけた方がいいですよ。

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