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『突然動き出す死体。生きている人間を
襲い始める恐怖』


監督:トム・サヴィーニ

脚本:ジョージ・A・ロメロ

あらすじ
 父の墓参りに出かけたバーバラと兄。突然甦った死者に兄は襲われ
死んでしまう。その場から逃げ出したバーバラはドアの開いていた
民家に入る。

 生きる屍=ゾンビの襲撃から逃げて家の中にいた人たちとともに
バーバラは数を増やし、民家に向かってくるゾンビたちの襲撃に
身を守る為協力しあうのだが…



わたくしごときがゾンビを語るなんて10年、いや100年早いと
思います。なにしろ、「ゾンビ」はいまだに観てません。
すいません<(_ _)>

1990年の映画だからなのかゾンビのメイクが顔色の悪い人
ぐらいでノロノロ歩行だから安心していたら、人を襲い食す
シーンはグロいですね。

でも、このゾンビが人を引き裂いて内臓を出しそれに群がって
食べるシーンの残酷さがなければ後半のあるシーンでのそれ
以上の残酷さは薄れてしまったでしょう。

人が団結する。人が共通の何かに対して協力し合う。それが
理想の形なんだと気付かされます。その難しさや自己中心的な
人物によって守られるものが守られなくなる。

バーバラの逃げ込んだ民家ではカップルと黒人青年、両親と
傷を負った娘、そしてバーバラの計7人。外にはゾンビが
こちらを目指して歩いてくる。

娘を守りたい一身で地下室に隠れるという父親。ただ地下室が
襲われてしまえば逃げ場はない。バーバラは地下室を出て皆で
協力をし襲撃から守り、それが無理ならばこの家からどうにか
逃げ出すしかない、と考え協力を求める。

この父親の身勝手な選択。協調性を乱す事は彼女たちの弱点
を意味する。自分たちだけ助かればいい。自分たちだけどうにか
なればいい。その父親が招く最悪の事態。

確かに緊迫した場面では真っ先に自分の事を考えてしまうだろう。
協力しあっていても、心の奥には”自分だけ助かれば”そんな
気持ちがあるだろう。それが人間らしい感情かもしれない。

ただ、この人数では到底戦う事は無理な状況の中生き残る可能性
があるのは協力し合う事。

結局、車で外に出た人たちはゾンビに襲われ、家を守ってバーバラの
逃げ道を作った黒人青年は後になり、ゾンビ化してしまう。娘の
ケガはゾンビに襲われた時の物でゾンビ化し母親を襲う。

生き延びたバーバラは助けられ軍のキャンプに身を寄せる。

が、そこで見た光景。

捕獲したゾンビたちを吊るし上げ、的にして笑いながら射撃を
する人たち。残酷なのは本当にゾンビの方なのか。

ゾンビの本能。人の肉を喰らう。それは生者にとっては残酷な
行為。身体を引き裂き、むさぼり食う姿は恐ろしい。ただ、
これは憎悪や悪意の塊ゆえの行為でなく、あるのはゾンビの
本能だけ。

対してゾンビを的にしたり、ゾンビ同士を戦わせる余興を楽しむ
人間たち。その心には確かに身内を襲われたとか憎しみがある
人もいるかもしれない。だけど、善悪もわかっているはずなのに
これを笑いながら楽しむ人たちにあるのは死者を敬うという
概念を外れた、残酷なお楽しみでしかない。

残酷なのはどちらなのか。ゾンビか、人間か。
この世界で絶対的存在は人間だけなのか


そんなメッセージも投げかけてくる。「ダイアリー・オブ・ザ・
デッド」
でも感じた残酷性をむき出しにする人間のやるせなさ。

民家に戻ったバーバラは屋根裏にいた父親を発見。自己中であり
協力もしなかった、みんなの危機を招いた父親。かたや孤立無援
で戦い結果襲われゾンビとなった黒人青年。どちらが人間らしい
のか。どちらが本当は生き残るべきだったのか。バーバラは
父親を射殺する。

このバーバラの選択は正しいのか。観ている側としては正しく
映ってしまう。それだけこの父親に対して憎悪の気持ちが
あったから。スッキリする自分がいる。

だけど、それも怖い感情。人を殺したのにスッキリする。

最初は兄を殺され、キャーキャー叫び逃げるだけのバーバラが
民家に立てこもり、自分で考え行動するようになる。ゾンビ
に対しても恐れずに戦い抜いた。一日でこのバーバラが弱々しい
女から戦う女に変貌。それはこの未曾有の危機が彼女の中の
”守る””戦う”という闘争本能を目覚めさせたのかもしれない。

ちなみに”ゾンビ”とは映画の中で一言も言ってません。

ゾンビよりも人間の残酷さを強く感じたラストでした。これは
「28日後」でも思った事です。人間こそ恐ろしい。

<ゾンビ関連の感想>

「ダイアリー・オブ・ザ・デッド」→ここ

「ゾンビーノ」→ここ

「デッドフライト」→ここ 

「プラネットテラー」→ここ

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無題
ゾンビの特殊造形やってたサヴィーニが監督したんですよねぇ。ロメロ作品にはサヴィーニの造形がステキに合ってて最高です(^^)人間の残酷さを出すロメロと、残酷さを経験しての造形作品を作るサヴィーニのコンビは私の中でトップクラス(笑)他のゾンビ作品とはやっぱり違いますよね。
miyo URL 2011/09/15(Thu)19:51:35 編集
miyoさんへ
お~~さすがによく知っていらっしゃる。
ゾンビとロメロ初心者には参考になります。
後ろ丸見えゾンビがちょっと笑えました。
しかも、人体引き裂きシーンはとことんグロくて
余計にゾンビの残忍さを感じ、その後の更に上をいく
人間の残忍さにとても不快感を感じたんだと思います。
サヴィーニとロメロのコンビはチェックしてみますね~。
サイモン 2011/09/18(Sun)01:35:31 編集
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Goddamn you ! Goddamn all of you ! 「ナイト・オブ・ザ・リヴィングデッド 死霊創世記」
 PS2ゲーム「バイオハザード」の熱も覚めやらぬまま、「ナイト・オブ・ザ・リヴィングデッド 死霊創世記」DVDを店頭より引き取ってきた。かつての「ナイト・オブ・ザ・リヴィングデッド 生ける屍の夜」 マスター・オブ・ホラー、ジョージ・A・ロメロ監督オリジナル作品…
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