Ｊアニメ、まとめて３本紹介

「鉄コン筋クリート」
　
監督　マイケル・アリアス　　原作　松本大洋

声の出演　二宮和也　　蒼井優　　伊勢谷友介
　　　　　　宮藤官九郎　　田中泯　　本木雅弘

物語
　宝町に住む二人の少年クロ（二宮和也）と
シロ（蒼井優）はケンカや盗みを繰り返しながら
二人きりで懸命に生きていた。ある日ヤクザの
鈴木（田中泯）が町に戻り、ほどなく宝町再開発
計画の首謀者蛇（本木雅弘）が邪魔な存在である
クロを消す為に動き出す…。

「パプリカ」

監督　今敏　　　原作　筒井康隆

声の出演　林原めぐみ　　古谷徹　　江守徹
　　　　　　堀勝之祐　　大塚明夫　　山寺宏一

物語
　精神医療研究所に勤める千葉敦子（林原めぐみ）は
患者の夢の中で”パプリカ”という少女に姿をかえセラピー
治療をしていた。同僚時田（古谷徹）が開発したセラピー機器
が盗まれ悪用され、他の同僚たちの精神がおかしくなる事件
が発生。その被害は拡大し、夢の世界が現実にあふれだしてくる。

「ゲド戦記」　
　
監督　宮崎吾郎　　原作　アーシュラ・Ｋ・ル＝グウィン

声の出演　岡田准一　　手嶌葵　　菅原文太
　　　　　　田中裕子　　香川照之　　風吹ジュン

物語
　エンラッドの王子アレン（岡田准一）は父である国王を殺し
国を逃亡。ある街で魔法使いハイタカ（菅原文太）と出会い、
行動を共にすることになる。町外れのテナー（風吹ジュン）
を訪ねるとアレンが助けた娘テルー（手嶌葵）がいた。
　ひと時の幸せな日々に魔法使いクモ（田中裕子）の影が
彼らに忍び寄っていた…

（感想はつづきから）
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　この３本で一番よかったのは「鉄コン筋クリート」。物語の
舞台宝町の風景がはやりの昭和をイメージさせる懐かしいもの。
　そして日本のアニメならではの線の緻密さ、スピード感あふ
れる映像。絵のタッチは苦手な人がいるかもしれませんが…。
　ヤクザの抗争があるので大人向けのアニメですね、主人公は
子供だけれど。

　そしてなによりも一番の魅力はシロ役の蒼井優。ほんわか
イメージの彼女なのにあんな声が出るんだ、と驚きました。
　クロの危機に狂ったように絵を書き続けるシロの場面の
優ちゃんはすごいです。

　「パプリカ」は少しストーリーが難しいかもしれません。
夢の中でサイコセラピーなんて将来現実でもありえそうです。
　そして、必見は夢の中のものがあふれ出し、現実世界で
パレードするシーン。アジア的な色鮮やかな色彩に釘づけに
なりました。そして、これも線が細かいですね。さすが手先が
器用な日本人が作っただけあります。

　ラスト近く映画館のポスターに遊び心があり、今監督の過去の
作品のポスターがズラリと並んでいました。でも、ヒロインが
彼を選ぶとは…女心は難しいです。

　「ゲド戦記」はもう有名ですよね、ジブリ作品です。残念
だったのはアレンが何故父を殺してしまったのかが最後まで
よくわからなかったこと。自分で解釈しろと言う事なので
しょうか。
　
　前の二作の風景が緻密で建物が細部にわたって細かく描かれ
ていたのに対してこの「ゲド戦記」は細かいというよりは
絵画のような美しさがありました。

　日本アニメの素晴らしさをそれぞれ感じさせてくれる
３本でした。