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監督 富永昌敬

出演 オダギリジョー (飛島芳一・レントゲン技師)

    香椎由宇 (二宮あずき・二宮家四女の女子高生)

    高田純次 (二宮四郎・あずきの父親)

    麻生祐未 (二宮アキノ・長女で女優)
  
    光石研 (香川守弘・第二農響会長アキノの恋人)
『山椒魚が本物でも偽物でも、この恋は
止められないのである』

物語
 自称天才レントゲン技師である飛島芳一。ある日彼の元に
奇妙な依頼人がやってくる。香川と名乗り大金をポンと
差し出す彼はパリ万博にも展示された山椒魚のキンジローが
本物なのか確かめて欲しい、と。

 そのキンジローを管理しているのが二宮家の”サラマンドル・
キンジロー財団”。頼りない父親を追い出し実権は高校生あずき
を除く三姉妹が運営。が、実は資金難に陥っていた。

 キンジロー生誕150年パーティに忍び込んだ飛島は
キンジローを誘拐してきたあずきと一緒に逃げることに
なってしまう。あずきは父親からキンジロー誘拐を頼まれ
、その見返りに母親に会わせてもらうことになっていたのだ。

 飛島とあずきは逃避行するうちに愛が芽生えてくる。しかし
簡単に話は進まずに周りの思惑に振り回される二人。この
恋は成就できるのか、あずきの母親とは?


感想
 山椒魚ってこんななんですね。なんか、ヌメッとしてると
いうよりも乾燥肌気味です。色もカラフルです。ミーとか
ミューとか鳴きます、本物は鳴くの?

 オダギリジョーの変身振りがビックリです。さすが仮面
ライダー出身です、変身はお手の物(関係ないか)。前半は
真面目なレントゲン技師、レントゲン写真に命はってます
(オーバーですが)。
 それが後半のある村に行ってから髪型、ファッション、
そしてしゃべり方までもチョイ悪に。たばこもいっぺんに
4本口にします。まるでシチリアあたりのマフィアか?

 ストーリーは”キンジロー財団”と”第二農響”のキンジロー
を巡る争いから複雑に。ここに次女の夫も関わってくるし。

 この”キンジロー財団”の屋敷や姉妹のファッションが
レトロチックで時々時代背景がわからなくなります。明治?
大正?、いやいや現代だ。あずきの制服姿で再確認。

 あずきと飛島が恋に落ちるきっかけがレントゲンとは、
なんともオシャレ…でもないですね。凛としすぎて色気を
あまり感じたことのない香椎由宇のスリップ姿には飛島
同様ドキッとしました。レントゲン撮影にはブラは外すんだよ、
あずきちゃん。

 普通でない展開をみせるストーリーに、少し普通とはズレ
ている人たち、まともな部類があずきと父四郎のみ。一番
壊れたのはやっぱりオダギリジョーの飛島。途中からわかり
にくい方言でしゃべるから字幕が欲しかったかも。

 とてもクセのある映画なのでクセがあっても平気な人は
観て下さい。あとオダギリジョーの壊れっぷりを見て
みたい人もどうぞ、ご覧あれ。

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