映画に興味を持ち始めた
人達に届きますように
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『一本のビデオテープから過去と向き合う事を
余儀なくされる主人公。それは彼を追い詰めてゆく』
監督 ミヒャエル・ハネケ(ベニーズ・ビデオ)
あらすじ
TVコメンテーターのジョルジュ(ダニエル・オートゥイユ)は妻(ジュ
リエット・ビノシュ)と息子と幸せに暮らしていた。
ある日1本のビデオテープが送られてくる。それは彼の家を正面から隠し撮り
したもの。しかし、何のメッセージもない。
それからも再びテープや子供の書いたような不気味な絵も送られてくるように
なる。真相を暴こうしたジョルジュはある少年時代の記憶を思い出すのだった…
単純にサスペンス映画だと見てしまったら後悔する映画。
不条理で難解な物語に果敢に挑戦してみようという人にだけオススメ
します。フランス映画のオシャレな雰囲気など一切ないので、それを
期待する人はやめた方がいいでしょう。
冒頭から家の正面を固定カメラで撮った映像が流れる。BGMもなく
、ただそれだけの。それがしばらく続き、会話が始まる。
この映像がものすごい苦痛。大した変化もない映像。それをしばらく
見せ付ける行為。さすがドS監督ハネケ。(本当にドSかはわかりません)
会話が始まりやっとそれが送られてきたビデオの映像を夫婦が見て
いるのだと気が付く。ここでやっと話が進むという安堵感を覚える。
(疲れた…)
ビデオ映像がジョルジュの実家までの道のりを映したものだったり、
あるアパートまでの道のりだったりでジョルジュの幼い頃の嫌な
思い出が甦ってくる。
記憶の奥に隠していた子供の頃の悪意の告発。それによって
ひとりの人の人生を変えてしまったということをやっと知る
ジョルジュ。
テープや送られてくるものに自分が記憶の奥底に隠した忌まわ
しい記憶が蘇ってきて、彼を追い詰めていく。この追い詰め方が
ドS監督ならでは。ジリジリ、ジリジリと真綿で首を絞める
ような嫌な追い詰め。
さて、この映画は宣伝文句に「衝撃のラストシーン」なんて
あったからみんなそれを期待するよね!!それは当たり前だよ
ね!!しか~し、途中のあるシーンが一番衝撃的で、ラストはね…。
誰がテープを送ってきたのかとか、なぜ送ったのか、という
ことは最後まで明白にはならない。監督曰く「それは見た人が
それぞれに考えてくれればいい」と。
(結局観客に丸投げか。これも心理的ドSだな)
アメリカ映画はラストで謎が解けてスッキリする。それが
わかりやすい反面もっとあやふやで意味深に終わらせた方が
記憶に残りやすい事もある。しかし、ヨーロッパ映画は余韻を
楽しむのが好きなのかスッキリ終わらせないで最終判断は観客
にゆだねるのも少なくない。
この映画で一番の衝撃シーンでは思わず「ワッ」と声を出し
てしまった。それはホラー映画を見ている時に出すような声
とは違う。本当に目の前で驚いた時にはこんな声を発して
しまうだろう。
それはある人物の死の場面。BGMも効果音もなく、想像を
超えた行動だったからに違いない。
あまりにも淡々と人の死に様を見せ付けられ、それがリアル
すぎてしばらくジョルジュ同様呆然としてしまった。こんな
事滅多にない。
そんなシーンがあったからさらに”衝撃のラスト”の謳い
文句に期待をしてしまった。ラストはしっかと目を見開いて
それ以上の衝撃を求めたけれどそこにあったのはあるふたり
の人物に接点があったらしい事のみ。
(これはある意味衝撃的でもあるけど…想像的衝撃なの?)
このラストの意味は上手く解説したいけれど、あまりにも
難解すぎる。どうとっても辻褄が合わないような犯人像。
実は大分前に観た映画。それでも記憶に残っているのは
犯人が誰かわからなくても、何もかもがあやふやで終わ
っていても、私の中でいろいろな憶測が出来る映画だった
から。見終わってあれこれ憶測できる映画は面白いと思う。
このドS監督ハネケさん、他の作品「ピアニスト」も
相当の問題作。ちょっとエロチックな作品という紹介だった
からついついスケベ心で見て、唖然としました。これカンヌ
も獲ったんですよね。
「ピアニスト」は主人公エリカ先生のあまりのM女ぶりに
ドン引き。フランス特有のロマンテックな物は一切なし。
タイトルからは想像できないほどのマニアックな性的嗜好。
でも話は比較的わかりやすく、やはりラストシーンは意味深
でした。
「隠された記憶」はアメリカでリメイク権を獲得し、監督
候補にロン・ハワード(ダ・ヴィンチ・コード)があがって
いるとこの映画を観た時点ではそんな話題もありました。
今はどうなっているのでしょうか。
もしロン・ハワードが撮ってくれて彼なりの解釈でこの
作品の結末を見せてくれれば、やっとモヤモヤが解消で
きるのかもしれません。
この作品を見た人、これから見る人はどんな風に解釈
したのか、とても興味あります。しかし、ハネケ監督作は観る
人を選ぶ映画なので心して観たほうがよいでしょう。
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余儀なくされる主人公。それは彼を追い詰めてゆく』
隠された記憶 [DVD] ミヒャエル・ハネケ タキコーポレーション 2006-10-06 by G-Tools |
監督 ミヒャエル・ハネケ(ベニーズ・ビデオ)
あらすじ
TVコメンテーターのジョルジュ(ダニエル・オートゥイユ)は妻(ジュ
リエット・ビノシュ)と息子と幸せに暮らしていた。
ある日1本のビデオテープが送られてくる。それは彼の家を正面から隠し撮り
したもの。しかし、何のメッセージもない。
それからも再びテープや子供の書いたような不気味な絵も送られてくるように
なる。真相を暴こうしたジョルジュはある少年時代の記憶を思い出すのだった…
単純にサスペンス映画だと見てしまったら後悔する映画。
不条理で難解な物語に果敢に挑戦してみようという人にだけオススメ
します。フランス映画のオシャレな雰囲気など一切ないので、それを
期待する人はやめた方がいいでしょう。
冒頭から家の正面を固定カメラで撮った映像が流れる。BGMもなく
、ただそれだけの。それがしばらく続き、会話が始まる。
この映像がものすごい苦痛。大した変化もない映像。それをしばらく
見せ付ける行為。さすがドS監督ハネケ。(本当にドSかはわかりません)
会話が始まりやっとそれが送られてきたビデオの映像を夫婦が見て
いるのだと気が付く。ここでやっと話が進むという安堵感を覚える。
(疲れた…)
ビデオ映像がジョルジュの実家までの道のりを映したものだったり、
あるアパートまでの道のりだったりでジョルジュの幼い頃の嫌な
思い出が甦ってくる。
記憶の奥に隠していた子供の頃の悪意の告発。それによって
ひとりの人の人生を変えてしまったということをやっと知る
ジョルジュ。
テープや送られてくるものに自分が記憶の奥底に隠した忌まわ
しい記憶が蘇ってきて、彼を追い詰めていく。この追い詰め方が
ドS監督ならでは。ジリジリ、ジリジリと真綿で首を絞める
ような嫌な追い詰め。
さて、この映画は宣伝文句に「衝撃のラストシーン」なんて
あったからみんなそれを期待するよね!!それは当たり前だよ
ね!!しか~し、途中のあるシーンが一番衝撃的で、ラストはね…。
誰がテープを送ってきたのかとか、なぜ送ったのか、という
ことは最後まで明白にはならない。監督曰く「それは見た人が
それぞれに考えてくれればいい」と。
(結局観客に丸投げか。これも心理的ドSだな)
アメリカ映画はラストで謎が解けてスッキリする。それが
わかりやすい反面もっとあやふやで意味深に終わらせた方が
記憶に残りやすい事もある。しかし、ヨーロッパ映画は余韻を
楽しむのが好きなのかスッキリ終わらせないで最終判断は観客
にゆだねるのも少なくない。
この映画で一番の衝撃シーンでは思わず「ワッ」と声を出し
てしまった。それはホラー映画を見ている時に出すような声
とは違う。本当に目の前で驚いた時にはこんな声を発して
しまうだろう。
それはある人物の死の場面。BGMも効果音もなく、想像を
超えた行動だったからに違いない。
あまりにも淡々と人の死に様を見せ付けられ、それがリアル
すぎてしばらくジョルジュ同様呆然としてしまった。こんな
事滅多にない。
そんなシーンがあったからさらに”衝撃のラスト”の謳い
文句に期待をしてしまった。ラストはしっかと目を見開いて
それ以上の衝撃を求めたけれどそこにあったのはあるふたり
の人物に接点があったらしい事のみ。
(これはある意味衝撃的でもあるけど…想像的衝撃なの?)
このラストの意味は上手く解説したいけれど、あまりにも
難解すぎる。どうとっても辻褄が合わないような犯人像。
実は大分前に観た映画。それでも記憶に残っているのは
犯人が誰かわからなくても、何もかもがあやふやで終わ
っていても、私の中でいろいろな憶測が出来る映画だった
から。見終わってあれこれ憶測できる映画は面白いと思う。
このドS監督ハネケさん、他の作品「ピアニスト」も
相当の問題作。ちょっとエロチックな作品という紹介だった
からついついスケベ心で見て、唖然としました。これカンヌ
も獲ったんですよね。
「ピアニスト」は主人公エリカ先生のあまりのM女ぶりに
ドン引き。フランス特有のロマンテックな物は一切なし。
タイトルからは想像できないほどのマニアックな性的嗜好。
でも話は比較的わかりやすく、やはりラストシーンは意味深
でした。
「隠された記憶」はアメリカでリメイク権を獲得し、監督
候補にロン・ハワード(ダ・ヴィンチ・コード)があがって
いるとこの映画を観た時点ではそんな話題もありました。
今はどうなっているのでしょうか。
もしロン・ハワードが撮ってくれて彼なりの解釈でこの
作品の結末を見せてくれれば、やっとモヤモヤが解消で
きるのかもしれません。
この作品を見た人、これから見る人はどんな風に解釈
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