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iam
監督 フランシス・ローレンス

原作 リチャード・マシスン(『地球最後の男』)

出演 ウィル・スミス  アリシー・ブラガ  ダッシュ・ミホク

    チャーリー・ターハン  サリー・リチャードソン

『こちら○イオハザード風の味つけとなっております』

ものがたり
 2012年、まるでゴーストタウンのようなNYで他の
生存者を探している男、科学者のロバート・ネビル(ウィル・
スミス
)。彼はあるウィルスの免疫を持っていた為生き
残っていた人類最後の男。ネビルはシェパード犬サムと共に
昼は孤独、夜は恐怖と戦っていた。

 ある日ネビルは一頭の鹿を追ううちにサムと暗闇の廃墟の中へ
迷い込んでしまう。ライフルを片手に何かに怯えるネビル、
その恐怖の正体とは…。

<この映画を観るには情報を全く入れない方が楽しめる
と思いますので、ネタばれOKな方のみつづきからどうぞ>
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この場所で映画ブログを始めて初の年越しです。
不定期更新というか、気まぐれに更新といった
方が正しいですね。

今年はある事が原因で映画嫌いになりそうでした。
それを以前からの知り合いの方々やここやエディタ
で知り合った方達とのコメントをやりとりしていく
うちになんとか立ち直れた、そんな自分の中では
ブログ激動の(大げさですが)一年でした。

映画館に行く回数も減り、WOWOWやスカパー
での鑑賞ばかりなので新作の記事UPはなかなか
できませんが、昔の作品やマイナーだけどいい作品
をどんどん紹介していきたいと思います。

今年、ここを読んでくださった方本当にありがとう
ございました。訪問者が何人かいる事でここをやって
いく気力にもなりました。

来年2008年も当ブログをよろしくお願いします。

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 sakuran

監督 蜷川実花   原作 安野モヨコ

出演 土屋アンナ  椎名桔平   成宮寛貴

    木村佳乃   菅野美穂   安藤政信

ものがたり
 吉原の玉菊屋にある少女が連れてこられた。きよ葉
土屋アンナ)と名づけられた少女は負けん気だけは
強く、いつかここにある咲かない桜が咲いたら吉原を
出て行くと心に近い遊女の道を歩きだすのだった。

 そのきよ葉の面倒をみてくれた花魁粧ひ(菅野美穂
や彼女をいつも見守っている店番の清次(安藤政信
によってきよ葉は売れっ子になっていく。

 初めての恋にとまどい、仕事も手につかなくなる
きよ葉を花魁高尾(木村佳乃)は嫉妬し、自分と同じ
ように恋の地獄に落としてやると息ごむのだった…。


感想
 これすごく好きです。もともと原作を読んでいたので
物語に入りやすかったのかもしれません。

 時代物とはいいながらも、着物の柄がモダンだったり
(ゼブラ柄など)メイクが今時っぽかったり(グロス
使い)音楽が椎名林檎だったりで若い人でも入りやすい
し、着物の色あわせや小物が参考になるようなオシャレな
映画でした。

<日暮(きよ葉)の花魁道中・ゼブラ柄が映えてます>
  sakuran1 

 「さくらん」では冒頭の金魚から吉原の明かりなどの
”赤”がメインカラー、同時期に公開された女流監督
ソフィア・コッポラの「マリー・アントワネット」は
パステル・カラーだったので二人とも色彩にとても
こだわっていそうです。

 マンガが原作はファンが期待するから出来栄えの
ハードルも高くなるけれど、完全オリジナルのラスト
の満開の桜の下のシーンは納得の終わり方でした。
 多分これなら原作ファンはOKなんじゃないかなぁ。

 もちろんきよ葉の土屋アンナはピッタリ。ビジュアル
はもちろん地でやっていそうなガラの悪さなんて原作
そのまんまです。他のキャラクターも違和感ないです。
 
 そしてエロさもOKですよ。先輩花魁の濡れ場なんて
ヌードじゃないんですよ、なのにかなりハードな描写。
 胸フェチの人には子供のきよ葉のお風呂のシーンで
胸のアップのオンパレードですよ~~

 きよ葉の初恋相手惣次郎、ああいう人いるんですよね、
誰にでもやさしい男。女性にこの人は私だけにやさしいんだ
と思わせて平気で二股掛けてバレたら逃げ出してしまう
ような男。(映画とは関係ないですが)
 わかりやすいやさしさって優柔不断の隠れ蓑になって
好きになってそれがわかってしまうから、厄介なんです
よね。まさに「この人は笑う鬼だ」です。

 きよ葉も身体は大人になっても心は恋を知らない子供
だったから、ひっかかっちゃったんですよね。もっと
大人として割り切れたなら花魁だったのに妾ではなく
妻として迎えてくれる倉之助の方がよっぽどいいのに。

 きよ葉が桜が見たいと言えば次の日、窓を開けると
一面の桜の木が植えてあったり、妊娠して誰の子か
わからないのに受け入れようとしたり。
 男の中の男やねぇ、倉之助はん。

 いい女ばかりでなく、倉之助やご隠居それに見守る
男の清次などいろんな意味での男前も揃っています。
 女の世界を描いているけれど、男性もエロの部分は
はもちろん、男性キャラ目線で観ると面白いかも
しれませんよ。

 ちなみに1シーンのみの出演者が豪華、キョンキョン
や小栗旬、忌野清四郎、ゴリなどなど。見つけるのも
楽しいかも。「有閑倶楽部」の悠理役の美波ちゃんは
きよ葉からケリ入れられたり策略家だったりで憎まれ
役で活躍してました。もちろんヌード要員としては
AV女優の方々も。

 同じ吉原物の「吉原炎上」のようにドロドロして
いなくてもちゃんと花魁の悲しさや周りの男たちの
想いを映像美だけでなく楽しめる映画だと思いました。
 原作本もおすすめです。

ソフィア・コッポラ「マリー・アントワネット」の感想

美波出演の「問題のない私たち」の感想 
    

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監督 ジェシカ・ベンディンガー

出演 ジェフ・ブリッジス (バート・鬼コーチ)

    ミッシー・ペリグリム (ヘイリー・元体操選手)

    ヴァネッサ・レンジーズ (ジョアン・体操選手)

    ジョン・グリース (ブライス・ヘイリーの父親)

    ジア・カリデス (アリス・ヘイリーの母親)

『体操競技とヒップホップが融合した映画』
ものがたり
 何度も警察の厄介になっているヘイリー、器物破損の罪で
彼女はある選択を迫られる。それは少年院行きかヴィッカーマン
体操アカデミーへ入学か。

 嫌々体操を始める事になったヘイリーだったが、実は以前は
将来を有望されていた体操選手だった。が、アメリカ代表で
臨んだ大会に最終競技を棄権しアメリカチームは惨敗、ヘイリー
もそれが原因で体操をやめてしまったのだ。

 鬼コーチバートはヘイリーの素質を認め、厳しいながらも
彼女の支えとなって実力を伸ばしていく。ヘイリーの存在が
チームのメンバーたちの心まで変えていくのであった…


感想
 体操競技といえば音楽もなく、広い会場の中足音や床の
きしむ音が聞こえる決して派手な競技とはいえないもの。
音楽がないお陰で選手の緊張感はバシバシTV画面を通じて
伝わってくるけど。

 そんな題材をなんとヒップホップをバックにしてしまう
なんて驚き!そしてこれがまたマッチするからとても
楽しい映画に仕上がっていました。

 オープニングのマウンテンバイクでの派手なアクションで
一気に気分は盛り上がり、もちろんバックはヒップホップ。

 鬼コーチと選手といっても昔風のスポ根ものではなく、
会話もユーモアがあったり、ヘイリーも思いっきりコーチに
反抗したりで観ていても力が入らないのがいいです。

 アカデミーの床が赤、それを選手が集まって円に並び
体操を始める、それを上から撮っているシーン。まるで
万華鏡を覗いているかのように美しいです。メンバー
揃っての練習シーンは必見です。

 話も最初は反抗していたヘイリーがだんだんバートに信頼
を寄せていく。母親が原因で大人に不信感を持っていた彼女
の心の変化にともなって体操に対する姿勢もかわってくる。

 最後の競技会ではバートがコーチをしているのを快く思わ
ない審判員のせいで他のメンバーの得点が伸びない。それを
抗議すると「ブラのヒモが見えていたから減点」と理不尽な
回答。

 それに抗議した選手たちや最後の床の競技を立派にこなす
ヘイリーに心はスッキリするはずです。

 この監督は「チアーズ」の脚本を書いた人だそうです。
「チアーズ」と違い恋愛模様は描かれないけど、音楽の
使い方は洋楽好きとしてはとても楽しめました。
 エンディング曲のミッシー・エリオットいいですねぇ。

 このティーンムービーになぜジェフ・ブリッジス?と
疑問に思いましたが、ファンとしては無視しないで観て
よかったです。元々オリンピックでも体操はよく見るので
スッと映画に入れたけれど、興味のあまりない人でも
軽い気持ちで観れちゃう映画だと思いますよ。

「チアーズ」の感想★ 

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監督 ハル・メイソンバーグ

製作 クライヴ・バーカー

出演 ジェームズ・ヴァン・ダー・ビーク (トム)

    イワナ・ミルセヴィッチ (ジーン)

    ブラッド・ハント (サム)

    ジョシュア・クローズ (キップ)

『ゾンビ印に異議あり!!』
物語
 ある日突然8歳以下の子供たちが一斉に昏睡状態になって
しまった。しかも新生児も昏睡状態で生まれてくることに。
 原因がわからないまま大人たちは子供を産むのをやめ、
法律さえも出産禁止となるほどに…。

 それから10年、それも突然の事だった。子供たちが一斉に
目覚めたのだ。しかし、彼らは次々に大人たちを殺していく…。


感想
 ホラー的効果音で冒頭からドキッとしました。なんだか昔の
ホラー映画みたい…でも2006年製作なんですよね。
 朝トムが息子を起こしにいく。が、息子は口から泡を出し
昏睡状態になった!!ジャジャ~~ン
あ~ビックリしたぁ
 そして10年後のテロップ…ジャジャ~~ン
ってここで脅かしかっ

 目覚めた子供たちが大人たちを血祭りにあげていく。大人
たちはお約束通り病院の一室に隠れる。
誰か待つより車で逃げた方がいいんじゃない?
 案の定そこで病院関係者多数が犠牲に…。

 主人公たちはどうにか逃げて教会に隠れる。車が壊された
為ガレージにある車を取りに行く。お約束通り教会に残って
いた2人が犠牲に…。

 …えっ彼が主人公じゃなかったの??と頭が疑問符で
渦巻く中、子供たちが銃を手にしていたのでこっちも武器を
持たないとと今来た道を引き返し警察署へ。
いや~~みすみす敵の懐に飛び込まなくても…

 ラストはとても宗教的でよく意味がわかりませんでした。
まぁ言える事は”世界は一大ゾンビ王国”になるらしいです。

 ………ちょっと待って!子供たちってゾンビ
じゃないじゃん!!

邦題にだまされたぁ~~ゾンビ、ゾンビと思って見終わった
けど、そもそもゾンビってなんぞや??

 イメージするゾンビは、死人が甦る、人を襲うもしくは人を
喰らう、襲われた人もゾンビになる。

 この映画ゾンビだと思って観るのと目覚めた子供たちと思って
観るのではとり方が全然違いますよ。そういえばゾンビらしからぬ
シーンばかりでした。

 ゾンビに取り囲まれて殺される大人。えっ食べないんすか?
 同じく殺される神父。えっ、引き裂かれないんすか?
 車を壊したり、銃を扱ったりするゾンビ。学習能力あるんすか?
しかも普通に走ってるし、顔色よいゾンビもいるじゃん

 そしてなによりもゾンビさん血を流して死んでるんですけど。

 そっか、ゾンビじゃなかったんだ、って終わってしばらく
して気がつきましたよ。だったら一大ゾンビ王国じゃなくて
学習できるなら子供も作れるじゃん。よかった、よかった。

 大人はいなくとも子は育つ、そんな映画でした…それは
違いますが、ホラーというよりはサスペンス映画の方が正しい
かもしれません。近い映画は「光る眼」かな?
 
 ただ最後まで観ても子供たちが突然大人たちを殺しまくる
訳は明らかにならないので消化不良になるかもしれません。
 不気味な中にも突っ込み所満載で楽しかったですよ、
個人的には。
 
 ラストシーンの意味がわかる人はご一報を!

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*カテゴリーにアニメ追加しました*

実はアニメ好きなんですよ~なにしろガンオタですから(^_^;)
(ただしファーストのみ)
ただ萌え系はちょっと…。最近興味あるのはフジテレビの
「ノイタミナ」枠のもの。

「怪~ayakashi~」は3本の古典ホラー作品。
聞いた事があるはずの怪談も本当はこういう話だったんだ
と改めて知りました。

 「四谷怪談」 
伊右衛門とお岩は互いに惹かれ合っていたのに
お岩の父親は二人の仲を認めようとはしなかった。
そこで伊右衛門は父親を斬り、お岩と夫婦になった。

しかし、伊藤家の孫娘お梅が伊右衛門を手に入れたい
と思った事からお岩は毒を盛られて醜い姿に。

自分を裏切った伊右衛門を呪い死んだお岩。その
呪いは自分の死に関わった者たちを次々に死におい
やるのだった…


不幸なお岩と悪い伊右衛門、としか記憶になかった話が
こんなにも他の人が関わっていてそれによって夫婦仲の
よかった二人が祟り祟られる事になる怖いというよりも
悲劇的な話でした。

「天守物語」 
人を食うという忘れ神が住む”白鷺城”。ある日鷹匠の
図書乃助は鷹の小次郎を探しに森へ入る。そこで美しい
女性富姫と出会い、互いに惹かれあう。

が、その富姫こそが”白鷺城”の忘れ神。図書乃助は富姫
を連れて町で暮らそうとするが邪魔が入ってしまう。

二人が恋を成就させようとしている間に図書乃助が仕える
播磨守は忘れ神たちを根絶させようと”白鷺城”に兵を
送るのであった…


これはとても悲しいラブストーリーでした。忘れ神たち
(女性)はお互いをかばいながら人間に殺されていく。
どちらが魔物なのかわからないほど残酷に。

「化け猫」 
江戸時代、ある武家屋敷で婚礼の最中に花嫁が怪死する。
そこに怪しげな薬売りがやってきて「これは物の怪の
仕業」と言う。

屋敷では物の怪の仕業らしき奇怪な現象が起こり始める。
それが化け猫の仕業だと知った薬売りは屋敷の人たちに
問う「真の話をお聞かせ下さい」と。

そして過去の因縁から化け猫の正体がわかってくる。
それはある人物の欲望が一人の女性に向けられた事から
始まっていた…

これは一番おすすめです。背景や人物の色合いが今まで
見た事がなく、まるで和紙のような美しさがあります。

特に主人公である薬売りはこのアニメの掲示板でも人気
で、彼が主人公の続編も作られました。これはまた
別の機会に。

「化け猫」のOP動画です↓雰囲気だけでもどうぞ
(画面の文字はCOMMENTをクリックすれば消えます)

  

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監督・脚本・撮影 フーベルト・ザウパー

解説
 人類の起源とも言われるアフリカの
ヴィクトリア湖は今や外来種である
肉食魚ナイルパーチによって従来生息
していた魚が食べられ、生態系が崩れて
しまっていた。
 が、それによってナイルパーチの
加工工場ができ町の人は貧困から逃れ
られるかのように思えたが…

『貧困、病気、死の連鎖は終わらない』
感想
 ヴィクトリア湖に放流された肉食魚の問題は日本でも
同じく肉食魚ブラックバスによって生態系が壊れている
とニュースでも聞いたことがあります。
 たかが数匹と放した人は思うだろうけど、この魚の
繁殖力はすごく湖中がこの種のみになってしまうのは
時間の問題。

 自然の破壊とは逆に加工工場によって人間は栄える、
皮肉なもんです。ただ恩恵にあやかっているのは貧困に
あえぐアフリカの人ではなく、ヨーロッパからやって
きた工場経営者、それに輸送機パイロットたち。

 しかも自分たちの住む土地で獲れた魚なのに高くて
買えない。加工された白身魚はヨーロッパや日本の
食卓に並ぶ…自分たちは加工後の廃棄処分となる残骸
を食べるしかない。

 政府や国連の人たちが見ているのは加工工場によって
表面上は経済が活発になっている所だけ。

 この国の多数におよぶ貧困層は経済格差によってますます
生活が苦しくなる、それによって不幸の連鎖が。

 親が病気になる-病院にも行けず死ぬ-母親が仕事を
する(売春)-エイズになる-エイズの子供が生まれる-
捨てられた子供はストリートチルドレンになる…

 このストリートチルドレンたちは日常的にある暴力
から一瞬でも忘れる為に麻薬の作用もある魚の梱包剤
を燃やした煙を吸う。

 最初はアフリカの終わらない貧困問題を扱っているが、
途中から武器密輸問題にも広がってくる。
 それは加工魚を運ぶ輸送機に武器を積んでいるかも
しれないというウワサから。

 ムワンザ空港は輸送品のチェックが甘い事から他の
アフリカの紛争地域への武器密輸の中間地点になって
いるそう。

 そしてここからヨーロッパへは魚や果物を運ぶ事から
印象的な言葉が映画のラストで語られます。

「アンゴラの子供たちはクリスマスに銃を
もらい、ヨーロッパの子供たちは
ぶどうをもらう」


 自然破壊から貧困、そして戦争と問題を提起する
けれど何ひとつ解決には向かっていません。
 そこがこの日本から遠い国の現実をより深く心に
刻むことになったのかもしれません。

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 dororo

監督 塩田明彦 (黄泉がえり)  原作 手塚治虫

出演 妻夫木聡  柴咲コウ  中井貴一  瑛太

    原田芳雄  麻生久美子  原田美枝子

ものがたり
 日本の戦国時代のようなある国の話。
 醍醐景光(中井貴一)は自分の生まれくる子の身体48ヶ所を
魔物たちに捧げる代わりに天下を自分にという契約を交わして
しまう。
 
 それから20年、捨てられたその子百鬼丸(妻夫木聡)は
自分の奪われた身体を魔物から取り戻す旅を続けていた。
 彼の持つ刀を狙うどろろ(柴咲コウ)もいつしか百鬼丸と
共に魔物退治の旅に同行。

 自分の出生を知らない百鬼丸はどろろの親の仇景光が
自分の実の父親であろうとは知る由もなかった。が、
景光の住む城下町にたどり着いた彼らに真実が突きつけ
られるのであった…。


感想
 主役の百鬼丸、赤ちゃんの時に川に流されて捨てられた
所を呪術師のような医者(原田芳雄)に助けられます。

 人間のようで人間でないような姿、それを医者は戦場で
亡くなった子供たちの遺体から謎の液体を作り出し、
身体の部位を型抜きし(クッキー作ってんのかっ)、
エレキテルの力で人間の姿を作り出す…ってまるで和製
フランケンシュタインですね。
 それによって見た目はちゃんとした人のようになり
ましたが。

 最初の百鬼丸の活躍の場、踊り子のいる酒場。ベリー
ダンス風な踊り子に魔物が…”地獄のサンタニコ”でも
出てくると思いましたよ…ありゃ、バンパイアでしたが。
(by「フロム・ダスク・テイル・ドーン」

 子捨て寺であった赤ちゃんの魔物?は「千と千尋の
神隠し」の坊ですよ、まるで。紙風船で遊んだり、
百鬼丸たちを助けたり。プニプニして気持ち良さそう~
顔はちとギョロ目だけど。

 百鬼丸とどろろが魔物を次々に退治していくシーンでは
ギターの音が鳴り響く~なんてやはりロドリゲスを思い
出してしまいましたよ。

 「俺は何に見える、人間か魔物か」

 生まれながらに人とは違う姿をしていた百鬼丸はそれに
よって魔物を倒したのにもかかわらず、村人から恐れられ
村を追い出されてしまう。それは日常にも潜む無意識の
差別のように。

 自分ののどを取り戻した百鬼丸が雨の中、「どろろ~」
と何度も叫ぶシーンは初めて自分の感情を表に出して、
生きている事を実感したような印象的なシーンでした。

 魔物は人間のエゴをむき出しにする人に甘い言葉を
囁く…天下を獲りたければ…息子を生き返らせたければ…。
 自分や身内がよければあとはどうなろうとかまわない、
そんな弱い心に魔物は寄ってくるんでしょうね。

 まぁそんな事よりもワイヤーアクションはかっこいいし、
クールな妻夫木くんにはじけまくりのコウちゃん、いつも
とイメージの違う二人は必見です。

 原作を知らない方が楽しめるかもしれません。なるべく
ハードルを下げて戦国時代風大活劇の「どろろ」をご覧
下さい。

 ただ百鬼丸とどろろの旅は続くと思います。なにせ
あと24ヶ所取り戻さなければいけませんから。

    
     

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監督 三池崇史 (「美しい夜残酷な朝」「クローズZERO」)

原作 岩井志麻子


   「マスターズ・オブ・ホラー」、シーズン1の中の

    一本。同日本サイトでは投票により、日本代表の

    この作品が最恐作品の称号を獲得。


ものがたり
 おそらく日本の明治時代の話。ある島にアメリカ人記者
クリストファー(ビリー・ドラゴ)が小桃(美知枝)と
いう遊女を探しにやってくる。

 ある遊郭で醜い遊女(工藤夕貴)から小桃がここで働いて
いて自殺した事を告げられる。しかし、この話は一転二転
していく、まるで真実を煙に巻くように。

 真実を知りたい彼がそれを知った時”ぼっけえきょうてえ”
現実の扉までも開けてしまうことに…。


感想
 ”ぼっけえ きょうてえ”とは岡山の方言で”とても こわい”
という意味。

 遊女がクリストファーに告げる話は一転するごとに悲惨さを
増していく、小桃の最期それに遊女の生い立ち…。

<遊女の話・表>
 小桃が遊郭でされた事…一番の売れっ子だったのをねたんだ
先輩遊女たちによって指輪盗難事件の犯人に仕立て上げられた。
 その結果、罰として数々の拷問を受ける-そして自殺。

 自分の生い立ち…病弱な父、助産婦として働く母の間に
生まれる。見た目の異様さから周囲から拒絶され、父の
死後売り飛ばされる。

<遊女の話・裏>
 小桃の死の真相…指輪を盗んだのは醜い遊女自身。小桃が
やったと告げ口し、あげく殺したのも彼女。心優しき小桃が
この地獄のような場所に身を置くよりも天国に行ったほうが
幸せと思ったすえの事。

 自分の生い立ち…DVな父、堕胎専門の母の間に生まれる。
母の堕胎治療の手伝いとして幼い頃から胎児を川に流して
いた。父による近親相姦を受け、自らの手で父を殺害する。

<遊女の話・もっと裏>
 遊女は一人ではなかった…(深い意味あり)。指輪を盗んだ
のも父親を殺そうとしたのも、実は…。
 ただひとつ自分の意思でした事は小桃を殺してあげた事。


 前半の見ているこっちまで痛くなる拷問シーンの数々、
歯茎に…ヒ~~。
 針を持って近づく岩井志麻子(原作者)であえなくWOWOW
ではカット。何したか大体想像はつきますが…。

 全編英語の為、日本のパラレルワールドの話であるような
不思議な感覚。着物や髪型もほんの少し時代劇にありがち
なものとは違っている。

 このホラープロジェクト本家のアメリカでは放送できなかった
いわくつきの作品。拷問、堕胎、そして近親相姦、まさに
タブーのてんこ盛りです。

 さてさて、小桃愛しさにこんな”ぼっけえ きょうてえ”
話を最後まで聞いてしまったクリストファー。醜い遊女が
その容姿から「フリーク(化け物)」と呼ばれていた集大成が
彼の前に現れようとは思いもしなかったでしょう。

 幽霊よりも怖いのは人間の欲望だったり、残忍さなの
かもしれないですねぇ。R15なので覚悟してこの陰湿な
物語を堪能して下さい。

  原作はこちら

拍手

WOWOWで先行放送していた有名監督によるホラーオムニバス。

レンタル開始は来年の1月13日から。
さすが”13”にこだわってきましたねぇ。

その前に予習でもいかがですか。ホラー、特にスプラッター
好きにはたまらないラインナップとなっております。

特に印象に残った作品はこちら↓
徐々に感想をUPしていきます。

グッバイ・ベイビー (ジョン・カーペンダー)

言葉なき隣人 (ジョン・ランディス)

★男が女を殺すとき (ジョー・ダンテ)

★アイスクリーム殺人事件 (トム・ホランド)

★災厄の街 (トビー・フーパー)

★妻の死の価値 (ロブ・シュミット)

★ノイズ (ブラッド・アンダーソン)

★愛と欲望の毛皮 (ダリオ・アルジェント)

★Vの伝染 (アーネスト・ディッカーソン)

★ワシントン・コード (ピーター・メダック)

第1シリーズより
ぼっけえ、きょうてい (三池崇史)  

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