映画に興味を持ち始めた
人達に届きますように
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『汚い…男は汚い。そして、夜毎その男
たちに汚される私も、汚い…』
監督:ロマン・ポランスキー
あらすじ
イギリスで暮らす二人の姉妹。姉ヘレンは奔放な性格で不倫の
真っ最中。かたや妹キャロル(カトリーヌ・ドヌーヴ)は神経質
で潔癖症。
毎晩姉と不倫相手の情事の声を聞かされ男性に対して嫌悪感を
抱くようになる。
ある日姉と不倫相手が旅行に行ってしまいキャロルは一人部屋に
残される。不安な気持ちは次第に心を蝕んでいき、毎晩のように
嫌悪すべき男たちに襲われるキャロル。
デート相手が部屋を訪ねて無理やりドアを開けた事から悲劇が
始まっていく…
ポランスキーにドヌーヴという官能的な二人の組み合わせに
期待は高まっていきました。モノクロの中の若きドヌーヴの
美しいこと。
まず現実か妄想かわからないぐらい不安的な心とか潔癖症
なのに男に襲われたり、壁から出てくる手に襲われたりする
ドヌーヴの姿が「ポゼッション」でのアジャーニを思い出し
ました。加えてドヌーヴの「昼顔」。
爪を噛む癖のあるキャロルの姿。ここから神経質な性格だと
うかがえます。そして手を洗う姿で極度の潔癖症。
正反対の性格の姉の存在がキャロルの精神的バランスを取って
いたのだとわかるのは姉が旅行に行ってしまってから。頼る
ものもいないイギリスの地でひとりぼっちになるキャロル。
その時点で男性に対する嫌悪感はMAXになっていたから
デート相手にも冷たく、無理やりキスされれば逃げ帰って
口を何度も洗う。自分の汚れを洗い流すように。
抑圧された性への嫌悪は男に毎晩襲われるという悪夢
に姿を変える。守ってきたものを無残にも毎晩ズタズタに
される行為は彼女の中では現実に起こっている事。
時計のカチカチという音だけが響く中、彼女の叫び声も
なく、苦痛に歪む顔と男の暴力だけが画面に広がる。
これは夢なのか現実なのか。
どんどん汚れていく自分と同じ様に部屋にはハエが飛び
食べ物は腐敗していく。だけど誰も助けてくれない。
それまで部屋に閉じこもり生気のない顔でいるキャロルが
デート相手や大家に対してのある衝動に駆られる瞬間だけ
生気が甦る。
それは嫌悪した物を徹底的に排除する瞬間。
壊れていくキャロル。潔癖症。男性恐怖症。まるで「ブラ
ック・スワン」のニナ。
同じ様に抑圧された性は官能的な夢や妄想によって開放
されるどころか、精神的に追い詰められていく。周りに
手を差し伸べてくれる存在もなく、ただ追い詰められる
キャロル、そしてニナ。
ラストでは「ブラック・スワン」のニナは完璧な自分を
見つけ表現し、ある意味幸せな終焉を迎える。
しかし、「反撥」のキャロルはバランスの要因である
姉が戻っても壊れてしまった心は元には戻らないの
かもしれない。
60年代に撮られた「昼顔」では秘めた願望がいたぶられ
汚される妄想に、昼は売春をするセレブ妻だったドヌーヴ。
「反撥」でも毎晩の妄想は自分が汚される事だった。
このポランスキーもブニュエルもサド原作の「悪徳の栄え」
も貞淑で美しい女性が官能の世界の扉を開けてしまう物語。
ただ主人公たちは汚される快感や堕落、そして「反撥」では
過剰な防衛本能と行き着く場所は違うけれど、そのどれでも
ドヌーヴは美しかった。(いや、今でも美しいです)
<上で出てきた関連する映画>
☆イザベル・アジャーニ「ポゼッション」
夫の浮気を疑った妻が次第に常軌を逸した行動にでる。
見所はタコ相手の官能シーン
☆カトリーヌ・ドヌーヴ「昼顔」
医師の夫を持つ貞淑な妻は昼は売春婦となり客をとっていた。
森の中で男たちに弄ばれるドMなシーンは見所。
(昼顔の感想は→ここ)
☆ナタリー・ポートマン「ブラック・スワン」
白鳥の湖の主役に抜擢されたバレリーナのニナだが黒鳥の
官能さが表現できずに精神的に追い込まれていく。
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たちに汚される私も、汚い…』
監督:ロマン・ポランスキー
あらすじ
イギリスで暮らす二人の姉妹。姉ヘレンは奔放な性格で不倫の
真っ最中。かたや妹キャロル(カトリーヌ・ドヌーヴ)は神経質
で潔癖症。
毎晩姉と不倫相手の情事の声を聞かされ男性に対して嫌悪感を
抱くようになる。
ある日姉と不倫相手が旅行に行ってしまいキャロルは一人部屋に
残される。不安な気持ちは次第に心を蝕んでいき、毎晩のように
嫌悪すべき男たちに襲われるキャロル。
デート相手が部屋を訪ねて無理やりドアを開けた事から悲劇が
始まっていく…
ポランスキーにドヌーヴという官能的な二人の組み合わせに
期待は高まっていきました。モノクロの中の若きドヌーヴの
美しいこと。
まず現実か妄想かわからないぐらい不安的な心とか潔癖症
なのに男に襲われたり、壁から出てくる手に襲われたりする
ドヌーヴの姿が「ポゼッション」でのアジャーニを思い出し
ました。加えてドヌーヴの「昼顔」。
爪を噛む癖のあるキャロルの姿。ここから神経質な性格だと
うかがえます。そして手を洗う姿で極度の潔癖症。
正反対の性格の姉の存在がキャロルの精神的バランスを取って
いたのだとわかるのは姉が旅行に行ってしまってから。頼る
ものもいないイギリスの地でひとりぼっちになるキャロル。
その時点で男性に対する嫌悪感はMAXになっていたから
デート相手にも冷たく、無理やりキスされれば逃げ帰って
口を何度も洗う。自分の汚れを洗い流すように。
抑圧された性への嫌悪は男に毎晩襲われるという悪夢
に姿を変える。守ってきたものを無残にも毎晩ズタズタに
される行為は彼女の中では現実に起こっている事。
時計のカチカチという音だけが響く中、彼女の叫び声も
なく、苦痛に歪む顔と男の暴力だけが画面に広がる。
これは夢なのか現実なのか。
どんどん汚れていく自分と同じ様に部屋にはハエが飛び
食べ物は腐敗していく。だけど誰も助けてくれない。
それまで部屋に閉じこもり生気のない顔でいるキャロルが
デート相手や大家に対してのある衝動に駆られる瞬間だけ
生気が甦る。
それは嫌悪した物を徹底的に排除する瞬間。
壊れていくキャロル。潔癖症。男性恐怖症。まるで「ブラ
ック・スワン」のニナ。
同じ様に抑圧された性は官能的な夢や妄想によって開放
されるどころか、精神的に追い詰められていく。周りに
手を差し伸べてくれる存在もなく、ただ追い詰められる
キャロル、そしてニナ。
ラストでは「ブラック・スワン」のニナは完璧な自分を
見つけ表現し、ある意味幸せな終焉を迎える。
しかし、「反撥」のキャロルはバランスの要因である
姉が戻っても壊れてしまった心は元には戻らないの
かもしれない。
60年代に撮られた「昼顔」では秘めた願望がいたぶられ
汚される妄想に、昼は売春をするセレブ妻だったドヌーヴ。
「反撥」でも毎晩の妄想は自分が汚される事だった。
このポランスキーもブニュエルもサド原作の「悪徳の栄え」
も貞淑で美しい女性が官能の世界の扉を開けてしまう物語。
ただ主人公たちは汚される快感や堕落、そして「反撥」では
過剰な防衛本能と行き着く場所は違うけれど、そのどれでも
ドヌーヴは美しかった。(いや、今でも美しいです)
<上で出てきた関連する映画>
☆イザベル・アジャーニ「ポゼッション」
夫の浮気を疑った妻が次第に常軌を逸した行動にでる。
見所はタコ相手の官能シーン
☆カトリーヌ・ドヌーヴ「昼顔」
医師の夫を持つ貞淑な妻は昼は売春婦となり客をとっていた。
森の中で男たちに弄ばれるドMなシーンは見所。
(昼顔の感想は→ここ)
☆ナタリー・ポートマン「ブラック・スワン」
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