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監督 キム・ギドク (「悪い男」

出演 チョン・ソンファン (老人)

    ハン・ヨルム (少女)

    ソ・ジソク (青年)

    チョン・グクァン (青年の父親)

『少女は海に抱かれて大人の女になる…』
物語
 海の上の船で暮らす老人は釣り人に船を解放することで生計
を立てていた。

 その船には少女も住んでいて、彼女の17歳の誕生日に
結婚する事は二人の中で暗黙の了解だった。

 老人の弓に守られ、弓の音色で癒され幸せなはずだった少女。
それは父親と一緒に釣りに来た若い青年に心を奪われた事で
平穏な老人との生活が揺るぎだす…。


感想
 ギドク監督ってどうしても変わった恋愛が好きなんですね。
そしてこれも主人公(老人と少女)はしゃべりませんから。
他の人はちゃんとしゃべります。

 これを観て思い出したのは「愛人/ラマン」、囲っている
老人と囲われている少女、違っているのは肉体関係がないこと。
 
 カレンダーにつけた”結婚”の文字(なぜ漢字?)を待ち
遠しく見つめる老人。こっそりと結婚式の衣装を隠して
楽しみにしているなんて少年のようです。

 少女もいたずらっぽく釣り客のそばにくっついたりして
老人の嫉妬心をあおるなんて恋愛の主導権は完全に少女の方。 

 老人の弓が重要アイテムで、少女に手を出そうとする中年男を
成敗したり、弓で占いをしたり、弓の音色で少女を癒したり。
(この弓で奏でる音楽がとても清らかでいいです。寝る前に
聞いたら心地よい睡眠がとれそう)

 特に弓占いは射る老人と的の間をブランコで行き来する少女
の命をかけたもの。よほどの信頼関係がないとできません。

 その証拠に青年によって揺らいだ関係になると危うく少女の
命を奪ってしまいそうになりました。

 青年と生きていく事を決め、陸に上がる決心をした少女は
やはり老人を見捨てられず再び船に戻り、そして…。

 ラストでの少女がまるで海に抱かれているようなシーンは
かなりエロティック。それをただ見ている青年はなんだか
可哀相でしたが。

 この老人が頑固じいさんといった風貌だったから少女への
愛情が純粋に思えたのかも。これがちょっとでも男前の
若く見える感じだったら、ただのエロじじいに見えてしまい
ますからね。

 少女役のハン・ヨルムの大きな瞳とぽってり唇がおじさん
ウケしそうです。幼さと大人が同居している危うさって
言うんでしょうか。
 少しCocco似??もしくは川嶋あい??

ギドク監督の「サマリア」にも出演してます。  yumi

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監督 ギレルモ・デル・トロ (「パンズ・ラビリンス」)

製作 ペドロ・アルモドバル (「トーク・トゥ・ハー」)

出演 エドゥアルド・ノリエガ (ハチント・孤児院管理人)

    マリサ・パレデス (カルメン・孤児院院長)

    フェデリコ・ルッピ (カザレス・孤児院老教師)

    フェルナンド・ティエルブ (カルロス・両親を亡くした少年)

『毎晩僕を呼ぶあの男の子は誰?』
物語
 内戦の続くスペイン。町から遠く離れた孤児院にまた一人
戦争で親を亡くした少年がやってくる。

 少年カルロスは孤児たちの手痛い歓迎を受ける。特に
年長者ハイメには目の敵にされてしまう。

 そのハイメは何故かカルロスのベッドが気になる。それは
突然いなくなったサンティという少年が使っていたベッド。

 カルロスは自分を呼ぶ謎の声に怯えつつも、その正体が
いなくなったサンティだと知る。そしてハイメからサンティ
は殺されたのだと打ち明けられる。

 管理人ハチントは孤児院に隠されている財産を手に入れ
たいが為に非情な行動に出る。それによって大半の子供や
大人たちが犠牲になってしまう…。


感想
 アカデミー賞で気になっていた「パンズ・ラビリンス」
の監督作。なにしろ田舎なもんで上映予定なし、って
事で昔の作品で我慢してみました。

 ホラーと位置づけられているみたいですが、そんなに
ホラー色強くないです。むしろ戦争ドラマですね。

 寝ていると自分を呼ぶ声が…はオカルト映画のお約束
です。その幽霊サンティの風貌は”スペイン版としおくん
(by呪怨)”ってとこです。見れば納得?

 そのサンティの声はカルロスだけに聞こえ、ある日
「大勢の人が死ぬ…」なんて不気味なお告げを聞いて
しまう。

 ただそれを回避しようにもカルロスひとりの力では
どうにもならなく、悲劇は起こってしまうのだけれど。

 子供同士はいざこざがあっても、やはり純真。それに
比べて大人はみんな秘密を抱えている。

 若い管理人ハチントは女院長カルメンと若い女教師
を二股にかけてるし、老教師カザレスは胎児をビンに
つめたラム酒を飲んでいるし、どこか普通じゃない。

 その中で一番のワル、ハチントはサンティを殺した
ばかりか孤児院に火をつけてまで自分の私欲を満たそう
とする。

 残された子供たちを守る為に瀕死のカザレスはハチント
の侵入を阻止しようとするが…。
 カザレスの子供たちを最後まで見守るラストシーンは
感動的です。目頭がウルッとしました。

 サンティが幽霊となってまで晴らしたい恨み、それを
知ったカルロスと少年たちは無力ながらも力を合わせ
サンティ殺害現場までハチントを追い詰めます。

 なにもかもが戦争が原因、孤児となった少年たちも
ハチントが他人を犠牲に欲を満たそうとするのも。

 オカルトチックな前半から戦争ドラマとして考えさせ
られる展開を見せる後半に一時も目が離せなくなりました。

 ホラー映画だと思ってドキドキして見たら、いい意味で
裏切られた映画でした。これはレンタルでひっそりと
埋もれさせるには惜しい映画です。 

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監督 マーク・ウォーターズ

出演 リース・ウィザースプーン (エリザベス・医者)

    マーク・ラファロ (デヴィッド・建築家)

    ドナル・ローグ (ジャック・デヴィッドの友人)

    ジョン・ヘダー (ダリル・オカルト書店店員)

    ディナ・スパイビー (アビー・エリザベスの姉)

『この世では会えなかった私の運命の人』
物語
 エリザベスはサン・フランシスコの病院に勤める医者。
自分のプライベートよりも仕事優先、よって恋人ナシ。

 そんなエリザベスに恋人を紹介しようとアビーは
パーティを企画。しかし、仕事の疲れがたまっていた
エリザベスは途中で事故にあってしまう。

 一方、妻に先立たれ死んだように暮らしているデヴィッド、
アパート探しで運命的な物件にめぐり合う。

 家具つきの最上階、見晴らし最高のアパートだったが、
彼にしか見えないものが見えていた。それは女の幽霊。

 自分が誰なのかわからない幽霊を迷惑がっていた
彼だったが、本当は彼女は死んでいない事を知る…。


感想
 まずタイトルに偽りあり、”恋人”じゃないですからっ。
まぁ”同居人”ってとこでしょうね。”恋人”にした方が
ロマンチックではあるけれど。

 先週風邪ひいていた時にふとこの映画の幽霊となった
リースの看病はだけはご勘弁を、なんて思いました。
 あの早口でまくし立てられたら…また熱が…。

 ティーンの頃のあごがとがってないリースはかわいかった
なぁ、なんて懐かしんでおります。

 物語は生きているのに死んでるようなデヴィッドと
死んでいる(仮死状態)のに生き生きしているエリザベス
との交流からお互い好意を持つ、というお話です。

 しかし、幽霊つきのアパートなんてすぐ出て行きますよ、
普通は。それを会話してしまうなんて恐るべしデヴィッド。

 患者にとってはいい医者、自分の時間を割いて仕事、
ゆえに恋愛なんてするヒマなし。それを幽霊になって
初めて人生を後悔するエリザベス。

 二人でエリザベスの事を調べるうちに本当は彼女が
生きていることを知る。が、それも以前彼女が延命
治療を拒否していた事からもうすぐ本当に死んでしまう
事に。

 エリザベスの目覚めのきっかけが”眠れる森の美女”
方式。すぐにめでたしめでたしとならない所はよかった
です。屋上庭園も素敵でした。

 デヴィッドにしか幽霊エリザベスの姿や声が聞こえない
からはたからみたら相当な不審者です。そんな場面も
多いのでラブよりもコメディよりの映画です。

 が、そんな事よりも何がビックリって「バス男」
ナポレオン・ダイナマイトことジョン・ヘダーの
意外なイケメンぶり。

 オカルトに精通している男の胡散臭さがそこはかと
なく漂っています。デヴィッド以外で彼だけが幽霊
エリザベスの存在に気づいてたって事はちゃんと
霊感あったんですね。

 エリザベスが生き返る為のドタバタやデヴィッドが
妻の死を乗り越えて新しい人生を歩もうとするドラマ、
それにほんの少しラブのエッセンスを加えてみましたって
映画です。

 B級臭いタイトルに恐れずに手に取ればもしかしたら
掘り出し物かもしれませんよ。

<下はどちらもジョン・ヘダー/「俺たちフィギュア
スケーター」も楽しみ~~>

justlikejustlike2

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監督 ユレク・ボガエヴィッチ(「スリーサム」)

出演 ハーレイ・ジョエル・オスメント (ロメック)

    ウィレム・デフォー (神父)

    リアム・ヘス (トロ)

    リチャード・バネル (ヴラデック)


『みんなの幸せの為、神さまになろうとした少年』
物語
 第二次世界大戦のさなか。ユダヤ人であるロメック少年は
両親と別れ街から遠く離れた美しい村の家に預けられる。

 その家には両親と子供がふたり、兄ヴラデックと弟トロ。
幼いトロはすぐに仲良くなれたロメックだったが、兄とは
なかなか打ち解けられないでいた。

 しかし、平和な村にもナチスの影は忍び寄っていた。
兄弟の父親がその犠牲となってしまう…。


感想
 ハーレイくんが天才子役としてもてはやされてた頃
ですね。「A・I」と同時期ですから。
 今や子役スターからドロップアウトしてしまいましたが…
 
 そんなハーレイくんですが、この映画ではトロ役の
リアムくんは同等もしくはハーレイくん以上でした。

 恐るべし子役現る、です。
(この後リアムくんは音沙汰ないです…もったいない)

 いつも泣き虫顔のハーレイくんだからユダヤ人の悲しさが
普通の人以上に感じられたのかも。
(「戦場のピアニスト」のブロディも泣き顔だったなぁ)

 父親が死んだ事でトロが遊びで始めた「宗教ゲーム」に
異常な程のめり込み、自分はキリストになりたいと思い
始める事から悲劇の序章が。

 兄に冗談で身体の痛みをなくすには雨の中裸で踊り回れば
いいと言われたら、父の葬儀の夜にそれをやったり。

 十字架にはりつけにされたキリストと同化して父や友達の
死んでしまった親たちを生き返らそうと木に縛られたり。

 そんなトロをナチスに怯えながらも見守るロメックと
兄ヴラデック。

 この三人の純真に対しての大人の裏切り行動やユダヤ人
相手の村人の強盗があまりに正反対で余計に子供たちは
幸せに暮らしてほしいと願わずにはいられませんでした。

 ロメックがユダヤ相手の強盗と間違えられナチスの
軍人たちに「ここで同じ事をしてみろ」と同じユダヤ人に
ピストルを突きつけておいはぎのフリをするシーン。

 ナチスに背を向けていたけれど、泣くのを我慢する
ロメック、見ていてつらかったです。

 その後に起こるトロの自己犠牲の悲劇はトロの姿が
あまりに神々しくて毅然としていて、でも彼ひとりの
力では戦争は決して終わらないという事を知っているから
とても悲しい別れのシーンでした。

 デフォー演じる神父も子供たちや村人たちの幸せを祈り
続けているけれど、いくら神に仕えていても村人がナチスに
殺されるのを止められない自分の不甲斐なさに悩み苦しんで
いました。

 美しい村とナチスの非道な行動が対照的に描かれていた
から戦争の暗い影が一層感じられたのかもしれません。

 ロメック少年の目線で描かれた戦争映画、派手なシーン
はなくても戦争の怖さや酷さは充分に感じられる映画
でした。

◆12月始めまでGyaoで配信中◆GyaO 映画

拍手

 
   
監督:ダニー・デヴィート(「ローズ家の戦争」)

出演:ベン・スティラー (アレックス・作家の夫)

    ドリュー・バリモア (ナンシー・編集者の妻)

    アイリーン・エッセル (コネリー・間借り人の老婦人)

    ハーヴェイ・ファイアスタイン (ケネス)

    ジャスティン・セロー (クープ)
『新婚カップル、老婦人に振り回され、家崩壊!?』

物語
 新婚カップルアレックスとナンシー、ブルックリンで理想的な
物件を見つける。暖炉が3つもあり広いリビングもあるその家は
かなりの格安物件だった。
 
 それもそのはず二世帯住宅の二階に間借り人が住んでいるという
条件込みの値段だったから。

 見た目100歳ほどの老婦人の間借り人、彼女が亡くなれば
後は二人だけの家になる。そんな二人の思惑は老婦人の数々の
迷惑行為によって崩れ去るのであった…。


感想
 トム・ハンクスの「マネー・ピット」を思い出すような住宅
トラブルをテーマにした映画。

 ”フラットパック”メンバー作品はファンとしては押さえて
おかないとって事で大分前にCSで観ました。実はそんなに
期待してなかったんですよねぇ。

 ベン・スティラー、災難に巻き込まれる主人公がやっぱり
お似合いです。彼がオロオロするとかわいそうな反面
リアクションの面白さで笑ってしまいます。

 ドリューもキュートな役と言うより悲惨な目にあってばかりの
困り顔が多かったけれど、コメディエンヌぶりは充分発揮して
いました。

 日本では購入した家に間借り人が住んでいても追い出せないと
いう制度はないかもしれませんが、TVで外国にこの制度
があるという話をやっていたので、なんとなくは知ってました。

 その間借り人がかなり年配のおばあちゃん、推定年齢95歳??
不動産屋に言わせれば年も年だからあと数年我慢すれば二世帯
住宅に邪魔者はいなくなりますよ~~と上手いことクドいて
ました。
(要するにあっちの世界に行くのも時間の問題ってこと)

 年寄りだから節度をわきまえているだろうという甘い考えは
引越しの当日から打ち砕かれる。それは夜中の大音量のTVから
始まった…

 夫アレックスは作家の為自宅で仕事。が、ピンポンが一日何度も
鳴らされる。それはゴミ出しや水道管修理などを依頼するコネリー
婦人によるもの。

 チョコがのどに詰まったコネリーさんを助けようとマウス・
トゥ・マウスしたり、コネリーさんの部屋に忍び込んだら、
彼女の突然の帰宅にバスルームに隠れ見たくもない入浴シーンを
見る羽目になったり、アレックスの不運は続く…。
(洋服を脱ぐBGMに「トゥルーbyスパンダーバレー」という
センスが面白いです) 

 最初はコネリー婦人を追い出す計画を立てる二人だったが、
次第に考えは過激な方向へ…
 『邪魔者さえ消えてくれれば、幸せな生活が送れる、そう
コネリー婦人は高齢だから自然死に見えるようにコ・ロ・ス…』
 
 が、高齢なわりにしぶといコネリーさん、何をやっても
生き延びてしまう。
 最終的には自分達ではどうにもならなくなり大金はたいて
殺しを依頼する事に…

 その後コネリー婦人はどうなってしまうのか、はたして二人に
安住の日々は訪れるのか、それは見てのお楽しみです。

 ベン&ドリューのコメディ得意コンビよりも存在感があった
のがコネリー婦人役のアイリーン・エッセル。「チャーリーと
チョコレート工場」にも出演していた彼女は実際のところ何歳
なんでしょうか。

 ダニー・デヴィート監督作「ローズ家の戦争」のような
ブラックコメディもベンのオーバーアクションのおかげで
不快な話にならずに笑える映画になっていたと思うのは
ファンの買いかぶりでしょうか。

 途中までは新婚夫婦の心情になって老婦人にイライラ
しっぱなしでしたが、ひねりのきいたオチがナイスでした。

 ダニー監督作とダニー製作ベン主演作
    
 
 これも住宅トラブル映画
     

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監督 パク・チョンピ

出演 チョン・ドヨン (ウナ・喫茶店で働く娼婦)

    ファン・ジョンミン (ソクチュン・農村に住む独身男)

    ナ・ムニ (ソクチュンの母親)

    ソ・ジュヒ (ウナの友人)


『君を愛している、君が死んだとしてもずっと…』
物語
 牧場で働くソクチュンはいつか自分で牧場を経営する事を
夢見る中年男。周りからは早く結婚しろとせがまれている。

 そんなソクチュンは喫茶店で働くウナに一目惚れをしていた。
あの手この手で彼女の気を引こうとするソクチュン。その想いは
ウナが娼婦だと知ってもゆるぎないものだった。

 客に暴力を振るわれ入院したウナの側にずっと付き添った
ソクチュン。この人なら自分を幸せにしてくれるはず、そう
感じたウナは彼のプロポーズを受け入れる。

 幸せな新婚生活を送る二人に試練の時がやってくる。ウナの
元夫が現れ金銭を要求、そしてウナのHIV感染。

 愛するソクチュンにこれ以上迷惑をかけたくないウナは
黙って彼の元を去っていった…。


感想
 すいませんm(__)m 韓国の恋愛物はどこか昔の少女マンガ風
だと少々偏見を持っていました。

 ちまたで泣けると評判だった”消しゴム”も泣けなかったのに
これはラストで号泣、時間が経ち思い出しても涙腺がゆるんで
しまうほどでした。

 主人公ソクチュンはどう見ても恋愛映画の顔ではなく、
冴えないしダサい中年男。多分パッと見、ステキなんて
言う女性は皆無に等しいのでは?

 でも、物語が進むにつれて彼のボロボロになっても彼女
だけを愛する姿はとても愛おしさを感じました。

 女に全く縁のないソクチュンが恋をした相手が表向きは
喫茶店のウエイトレス、裏ではコーヒーと一緒に自分を
ホテルの部屋にデリバリーする娼婦。
(この喫茶店の名前は”純情”です…)

 最初は恋に不器用な為にストーカーチックな真似までする
ソクチュンだったけれど、そのまっすぐな想いはちゃんと
ウナに届いていた。

 自分が娼婦だったという過去まで何の躊躇も無く受け入れる
男性。縁起が悪い女の自分を「君に幸せをあげる」と言えて
しまう心の広さ。
 
 短くも幸せな結婚生活もDVな元夫が現れ、自分がHIVに
感染している事を知らぬままウナは姿を消してしまう。
 それでもソクチュンは彼女を探し続け、ますます彼女への
想いがつのっていく。

 HIV感染した娼婦として逮捕されマスコミに騒ぎ立て
られるウナ、そして夫ソクチュン。
 日韓ワールドカップ年という最近の事なのに、まだ
農村では同じ食器を使ったり、トイレを使っても感染すると
いうHIVに対する無知さ加減。
 その為にソクチュンは村八分になってしまう。

 刑が確定したウナが今まで拒否していたソクチュンとの
面会。 「私を忘れて」という彼女に黙り続けるソクチュン。
立ち去る彼女の背中に劇薬でつぶれたのどをふりしぼり
「ウナ!」と叫び、二人の我慢していた想いがあふれ出す…

 ネタバレはしませんが、終わり方は爽やかでとても
前向きなものでした。泣けるツボも人によって違うでしょう
から他の人がどこで泣けたか聞いてみたいものです。
 
 この二人の話は実話だそうです、知りませんでした。
ここまで揺ぎ無い愛情を注がれたウナはなんて幸せな
女性なのでしょう。

 女性は男性に深い愛情を注がれたり大きな心で包まれたり
して、決して見た目ではなく見えないものを見極めてこそ
幸せになれるのかもしれませんね。 

拍手

 
監督 トニー・スコット (「トップガン」)

出演 キーラ・ナイトレイ (ドミノ・女賞金稼ぎ)

    ミッキー・ローク (エド・チームのリーダー)

    エドガー・ラミレス (チョコ・チームのメンバー)

    ルーシー・リュー (タリン・FBI捜査官)

    クリストファー・ウォーケン (マーク・TVプロデューサー)

『実在の物語、モデル出身美貌のバウンティ・ハンター』
物語
 ドミノ・ハーヴェイは名優の娘に生まれ幼い頃からセレブ
生活。しかし、どこかでそんな生活に虚しさを感じ、人気
モデルとなるも仕事先で衝突し辞めてしまう。

 大学を卒業した彼女は「賞金稼ぎ」の職に興味を持ち、
エドとチョコのチームで共に働くことになる。

 死と隣り合わせの仕事にスリルを感じ、どんどんのめり
込むドミノ。

 そんな彼女の話に飛びついたマークはリアリティ番組で
彼女たちのチームを密着取材することになる。が、その
裏でチームの存続危機になる強盗事件が発生していた。


感想
 とんとご無沙汰だったトニー・スコットの映画。
バイオレンス色が強いもので少し敬遠していました。
 兄リドリーは好きなんですが…。

 よくいえばスタイリッシュでかっこいいPVのような
映像。(目がチカチカするとか…酷評もチラホラ)
 映像の感じが何かに似ていると思ったら兄リドリーの
「ブラックホーク・ダウン」、そうあんな感じです。

 キーラ・ナイトレイのベリーショートはかっこいい
です。ただ、最近は痩せすぎで魅力半減ですが…。
 アクションシーンもCG多様な映画にありがちな
決めポーズもなく、そこがまたバイオレンス映画らしく
泥臭くてよかったです。 

 賞金稼ぎのイメージとしては殺し屋に近いもの?
だと思っていたら全然違いました。
 保釈金を会社で肩代わりしたのにその犯罪者がトンズラ
した場合、それを拘束するのが賞金稼ぎで保釈金会社に
雇われているというもの。

 そんな賞金稼ぎのリーダーがミッキー・ローク。
脇役に徹した方がいい味出してくれます。ドミノを父親
がわりのように見守っているとても男らしい人。

 同じくチームのチョコは暴力的で野蛮なのにドミノに
惚れてしまいそれをどう表現していいかわからないという
なかなかの奥手。
 エドに言わせると「恋をしたキングコングのよう」だと。

 始終ニヤケ面のクリストファー・ウォーケン、こんな
視聴率主義のプロデューサー、リアリティ番組好きな
アメリカでは実在しそうです。
 彼の秘書でミーナ・スヴァーリを久々に見ましたが、
オドオド具合が可愛いです。

 最後の複雑に絡み合った組織同士の銃撃戦、命から
がら逃げるドミノ。仲間を傷つけられ怒りの銃乱射は
トニー作品「トゥルー・ロマンス」のアラバマみたい
でした。

 音楽もヒップ・ホップを中心に映像と上手く結びついて
かっこよさUPです。残念なのはサントラがレコード会社
がバラバラの為発売されていないということ。

 そういえばドミノたちが幻覚剤を飲まされて砂漠で事故った
時に出てきたのはトム・ウェイツ。胡散臭そうな宣教師が
ピッタリ。バックでは彼の曲が流れていました。
 ちょっとした役なのに見つけると「おっ!」とうれしく
なるひとりです。

 「パイレーツ~」や「ラブ・アクチュアリー」の
イメージを壊すかのような暴力娘キーラ。まだ痩せすぎて
ないのでとても魅力的でした。

拍手

 

監督 楠田泰之

原作 神尾葉子

出演 内田有紀(牧野つくし) 谷原章介(道明寺司)

    藤木直人(花沢類) 江黒真理衣 (藤堂静)

    坂上香織 (三条桜子) 藤原紀香 (山野美奈子)


『これが原点、人気ドラマの映画版』
物語 
 主人公牧野つくしは庶民なのに金持ち生徒ばかりの英徳学園に
通っている。

 ある日F4のリーダー道明寺司に目をつけられてしまったばかりに
学園の中でいじめの対象になってしまう。そこで泣き寝入りしない
つくしに惹かれる道明寺。

 しかし、つくしは危機を救ってくれたF4の花沢類が気になって
いた…。


 最近ドラマや映画で完全復活の内田有紀。30歳を過ぎ、離婚も
経験しているのにスレた感じがなく、昔とあまりかわりなく
可愛らしいです。

 ドラマでも人気だったこの作品、10年以上も前の映画版は
見てはいけないものを見てしまった…特にファッションが
とってもイタいです。そんなに時間は経っていないはずなのに。
 
 イケメン俳優谷原章介と藤木直人のモデル出身コンビの
デビュー作というだけあって演技が…力入りすぎです。
「ホレゆけスタア大作戦」でこの映画の事とても恥ずかし
そうにしゃべっていたっけ。

 それはいじわるお嬢様役の藤原紀香にも言える事です。
メイクが濃すぎ、バブルの時代だから肩パットは必須ですね。

 最強にイタい道明寺ファッション。ドラマでの松潤のパーマが
オシャレにみえてくるほどのスゴさです。
 素肌にベスト、素肌にジャケット…って今見ると恐ろしい~
許せるのは髪型ぐらい?

 しかもF4なのに、これではF2じゃんといえるほど存在感の
ない美作&西門。まぁ78分というドラマなみの時間じゃそこまで
登場人物を掘り下げられない結果ってことでしょうか。

 そんなシロウトだらけの中ピカッと光っていたのは内田有紀。
やっぱりこういう男勝りのサバサバした女の子は昔からの彼女の
専売特許ですね。ファッションもスポーティなものばかりだから
よかったのかもしれません。

 が、映画の中で一番のビックリキャラ花沢類憧れの人藤堂静。
この人のシーンはある意味必見です、唖然としますから。

 日本語をしゃべっていたら途中から英語になったり(もちろん
字幕つき)、顔は美人なのに表情が固まっていたり。
 ちゃんと日本語を話せないというスゴイ人です。

 今やドラマにはかかせない人気俳優たちの暗黒時代を笑い
飛ばせるような心に余裕のある方はどうぞ。

 ただし、レンタル料金はお返しできかねますm(__)m

拍手

 
監督 ペイトン・リード (「恋は邪魔者」)

出演 ヴィンス・ヴォーン (ゲリー・ツアーガイド)

    ジェニファー・アニストン (ブルック・画廊勤務)

    ジョーイ・ローレン・アダムス (エイディー)

    ジョン・ファヴロー (ジョニー・オー)

    ジュディ・デーヴィス (マリリン・画家)

『同棲1年目はラブラブ、2年目は破局寸前?!』
物語
 ゲリーの一目惚れで始まったブルックとの電撃同棲。人も
うらやむ様な仲の一年目が過ぎ、2年目に突入。

 しかし、ほんの些細なケンカのはずが取り返しのつかない
所まで発展。愛の巣である二人の家を売り払い、同棲解消
となるのも時間の問題。

 本心では仲直りしたい二人だったが、意地の張り合いで
修復は不可能な所まで来てしまった…


感想
 大好き「フラットパック」のメンバーである元サイコ野郎、
現コメディスターのヴィンスと「フレンズ」でコメディエンヌ
ぶりを発揮していたアニストン、この映画がきっかけで恋人
同士に。
(今はどうなっているんでしょう)

 そんな二人だからさぞかし軽いラブコメディの映画だと
思っていたら、裏切られました。(いい意味で)

 恋愛における男と女の考えの違い、それによるケンカ、
そして別れを笑いを含めながらもなんとも考えさせられる
映画でした。

 特に同棲・結婚している人は必見かもしれません。それに
結婚したい人も反面教師としてこれはおすすめです。

 グータラ夫を持つ妻や口うるさい妻を持つ旦那はわかる、
わかるを連発することでしょう。

 ケンカのきっかけはレモンを12個買ってきてと頼んだ
のに3個し買わなかったゲリー。それを反省するでもなく
テーブルセッティングをしないでゴロゴロとソファーで
野球観戦。

 そりゃブルックが腹を立てるのもわかりますねぇ。

 しかもその日の夕食会はケンカ中という事で最悪の雰囲気。
ブルックの兄に対してバカにするような態度のゲリー。

 ゲリー、最低な野郎ですね、全く。

 と、女性の肩を持ってしまいがちですがやはりブルックにも
悪い所はあるわけで、最後にゲリーが言うセリフには考え
させられました。

「黙っていても読心術があるわけでもないから君の言いたい
事わかるわけないよ」

 そう黙っていてもわかりあえるなんて十年…いや何十年と
早いんですよ。ちゃんと向き合って会話しないと相手の不満や
怒っている事なんてわかるわけないんですから。

 まぁ2年目の危機ってのも早すぎるのでは?と思いますが。
(電撃同棲ですらこうなのに電撃結婚した芸能人も…)

 恋愛や結婚の危機を感じたらこの映画でも見て、”人の
フリ見て我がフリ直せ”ですね。
 もしかしたら、まだ修復可能かもしれませんよ。

拍手

 
監督 アレハンドロ・アグレスティ

出演 キアヌ・リーヴス (アレックス・建築家)

    サンドラ・ブロック (ケイト・医師)

    ショーレ・アグダシュルー (アンナ・医師)

    クリストファー・プラマー (サイモン・アレックスの父)

    ディラン・ウォルシュ (モーガン・ケイトの恋人)

『湖の家のポストは2年の時を超え、二人を愛へと導く』
物語
 医師であるケイトはシカゴへ転勤する為に湖の家から引っ越す
ことになる。そこで次の住人へ当てた手紙をポストに入れておく。

 建築家アレックスは昔家族が一緒に住んでいた思い出の家を
買い取ることにした。それは湖に建つガラス張りの家。

 ある日アレックスはポストで手紙を見つける。それはケイトが
書いたもの。しかしこの家は長い間空き家となっていた。

 不思議に思ったアレックスはポストにケイトあての手紙を
入れる。そこで判明したのは二人の間には2年のタイムロス
があるということ。

 ケイトは2006年、アレックスは2004年を過ごして
いる。そんな二人の奇妙な文通が始まり、次第に二人の
心はそれによって癒されていく…


感想
 「スピード」以来のキアヌ&サンドラ共演という事で楽しみ
にしていたこの映画。キャラクターが全く正反対でした。
 「イルマーレ」は静かな大人なふたり…そりゃ40代です
からね~~

 2年の隔たりはあっても続けられる文通、これがメール
とかだと大分雰囲気が違ってくるでしょうね。やはり文通
って方がロマンチックです。

 場所を決めて時間を超えての相手の見えないデートや2年後
にケイトが住むマンションの前にアレックスが木を植えると
突如ケイトの前に緑に生い茂った木が出現するなど、女心を
くすぐりそうなシーンがちらほら。

 ケイトが忘れ物をしたと告げ、アレックスがその日それを
取りに行くと過去のケイトと一瞬出会う…心がキュンキュン
してしまいそうですね。

 偶然出会ったモーガンのパーティでケイトと初対面の
アレックス。ケイトの事を文通でよく知っている彼と
まだ文通をしていない全くの初対面のケイト。

 ここでアレックスが本当の事を告げられないのはとても
せつないです。アレックスは2年後のケイトに惹かれて
しまっていたから。

 ダンスを踊っていると感情が抑えきれないアレックスと
何故か彼に惹かれているケイトが自然の流れでのキス。
 これがあるケイトの事情のきっかけになってしまいます。

 タイトルの”イルマーレ”ってどこで出てくるかと思ったら
ケイトがアレックスと待ち合わせしたレストランの名前でした。
 ここは彼女同様ドキドキしてしまうことでしょう。 

 最初の方でのケイトが遭遇した事故ってのがこうなる
んだろうなと展開が読めてしまいましたが、まだ後が
あったんですね~~よかった。

 会いたいのに我慢して待ち続けた男、惚れ惚れします。
しかもイケメンなんですから。

 恋愛は障害がある程燃え上がる、これは2年という時が
壁になっているからせつなさがあふれてきます。疲れた時に
癒してくれる存在は手紙の中の彼、惚れてしまうのもわかり
ますね。

 物語はファンタジーでとても甘~い感じだけど、アレックス
とケイト、どちらの心情もとても心に伝わってきました。
 ロマンティックにドップリ浸りたい日にはおすすめです。

(ケイトの同僚の女医さん、「24」のシーズン4に出演
してました~どの役かは見てのお楽しみ)

   こっちはメールでの恋愛・大人同士なのに
   とてもキュートな映画です。

    

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